もう観た? もう聴いた?2009/09/09 15:50:06

フランス映画『幸せのシャンソニア劇場』、もう観ましたか?

久々に、いかにもおフランスらしい、なかなかいい映画です。
ヒロイン演じるノラの歌声は絶品(お色気はイマイチだが)。
個人的にはジャッキー役のカド・メラッド万歳!ってところです。

さてさてもう観たあなたもまだ観ていないあなたもこれは買うしかありません!
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映画『幸せはシャンソニア劇場から』オリジナル・サウンドトラック

監督:クリストフ・バラティエ/音楽:ラインハルト・ワーグナー
出演: ジェラール・ジュニョ/カド・メラッド/クロヴィス・コルニアック/マクサンス・ペラン/ノラ・アルネゼデール
CD:UCCS-1133 \2,500(\2,381) ユニバーサル ミュージック
[2009年9月2日発売]

http://www.universal-music.co.jp/classics/soundtrack/chansonia/index.html

WEB上でダイジェストを聴くだけじゃダメですよ。
iTuneとかでダウンロードするだけじゃダメですよ。
ちゃんとCD買ってね!
でもって【歌詞カード】読んで、歌の意味もしみじみ味わってください。
なぜ私がこんなこと申し上げるのかといいますと、だってその歌詞はXXXXXXXXXX!!!

近頃老眼が来てしまって(泣)、歌詞カード原本の小さな字が読めなくて
(号泣)めいっぱい拡大コピーして作業しました。以上後日談。

えー、映画の話をしますと……
こっちがフランスのオフィシャルサイトです。
http://www.faubourg36-lefilm.com/

日本のオフィシャルサイトはここ。
http://www.chansonia.jp/

邦題を『幸せは……』としたことは、いっときハリウッド系映画によくあった原題をただカタカナにするだけという安易なことと比べたらずっとずっとスバラシイ(だってカタカナにしたらフォブールトントシス、になっちゃう。笑)。でも、なんとなくこの邦題、違うような気がする。……。

そんなに、幸せいっぱいふりまいてる映画かな?
日本のオフィシャルサイト見てると「幸せ」「シアワセ」の連発……。これ、すごく違和感を感じるの、私だけ?
生き残った登場人物はみな、幸せの芽と明日への希望を(たぶん)抱いている。だからたしかに「幸せはシャンソニア劇場から」大きく膨らむのだろうけれど、それまでにいったいどれほどの年月と苦労と犠牲があったことか、と思うと、せつなさで胸いっぱい、もうたまらなくなる。最後主人公が見せるためらいは、安易な行為で幸せの萌芽を摘みとったらダメだと自戒しているように見え、それだけに、やっとたどり着いたささやかな幸せが彼にとってどれほど希少なものかを語っていると思う。おいしいスイーツ食べてああ幸せっていう幸せとはずいぶん質的に違うんだけど……。
しかもこれ、1936年から46年のお話なんですよね……戦争がたしかに背景にあるのに、それを描かずに人生の悲喜をここまで描くって、すごいことだと感心しちゃいますが。笑いと涙と素敵な音楽~ってノリで、いいのか?

ま、これは劇場シャンソニアの裏方たちの話だし、裏方としたら「シャンソニアにくれば幸せになれるよ!」と宣伝したいところだろうから、これでいいのか。

これでいいのね、と納得できたところで(笑)、さあみんな観にいこう! CD買おう! 歌聴こう! おすすめの曲は「イカれたヤツら」「私をつないでおいて」だ! もちろんメインテーマ曲の「パリ、愛してる」もトレビア~ンよ♪

余談。
私はフィリップ・ノワレが大好きです。『ニュー・シネマ・パラダイス』観ましたか? よかったですねえ、映写技師の彼。ところであのサルヴァトーレ少年の、大人になって帰郷するシーンを演じた俳優もチョー素敵でした。短いシーンしか出ていないのに、観終わったらまるで彼のためにこの映画はあったのねと思わされるほどの存在感。
このヒト、ジャック・ペランというフランスの名優なんですけど、この『幸せは……』のプロデューサーです。ついでにいうと本作出演のアコーデオンを弾く少年、主人公の息子ジョジョを演じているのはジャック・ペランの息子マクサンスでーす。