Je suis Charlie (3) ― 2015/01/14 22:08:50
新聞の心配をするためのシャルリその3ではないのだ。
米国ニューヨークでの同時多発テロのときも陰謀説が賑やかだったが、今回は、陰謀説、ないのかな。
ついこないだ、どこかの国の極右傀儡政権のソーリが別に誰も頼んでないのに消費税増税を先送りの信を問うなんつー“小泉純ちゃんの劇場型に負けたくないの”自己陶酔型解散総選挙を強行したけど、それも国民の反感が増してきて支持率が低下して危機感を覚えた「側近たち」がアホソーリをけしかけたのだった。これと比較して論ずるのはあまりにフランソワ・オランドに失礼だが(失礼じゃないかもしれないけど。笑)、オランドも国際的には存在感がなく、国内的には打つ手総崩れで国民の不満が募るばかり、私的には元カノから暴露本出版されたりで踏んだり蹴ったりだった。何か劇的に大きな出来事とか社会現象が起きて突破口とならない限り支持率の回復は見込めそうになかった。
そこで。
なんか、しようや。
なんぞ、方法はないかいな。
と、いろいろ策を講じたとしても不思議ではないではないかい?
フランスは、前大統領のニコラ・サルコジがええかっこしいが過ぎてとりあえず国をくちゃくちゃにしちまったから、有権者は少しはましだろうと左の社会党を選んだんだけど、これがハズレた。ニコサル時代よりはマシ、という人も友人の中にはいるが、多くは「さらに酷くなった」という。酷くなった理由にはEUという機構が機能不全に陥っていることもある。オランドばかりが悪くないにしても期待したより彼は有能ではなかったとすでにNGスタンプが押されてしまった。したがって国民の中には政権への不信に加えてEUに対する不信、嫌厭感が募っていて、それが移民排斥感情と偏向なナショナリズムの高揚に流れがちである。中道右派も左派もダメで右翼と左翼にはろくな人材がないのなら残された極右と極左の一騎打ちしかなくなるではないか、それなら愛国心をあおる極右が過半数をとる可能性が高い、そうなったら極右不支持者にとってはまさに地獄だ。それは世界にとっても地獄絵図だ。それだけは避けなければならないが、今のまま放っておくといずれオランドにルペン(娘)が取って代わるのは時間の問題だ、何が何でも避けるのだ……と、ニコサルやオランドの失脚はどうでもいいにしても、国の将来を案じて、今、カンフル剤を打たなければ!と考えた誰かがいてもおかしくない。
テロは綿密に計画され、周到に準備され、鮮やかに演出され、遂行された。権力者たちの指示で。そう考えることもできる。シャルリエブドの風刺画をいまいましいと感じていたのは、けっしてイスラム教徒だけではない。描かれた誰もがいい気分なはずはない。シャルリエブドはあらゆる対象を風刺していた。政治的権力者、大富豪、著名人。でありながらシャルリエブドは世論を操作するような大きな影響力のある大新聞ではない。少ない発行部数、いつだって休刊、廃刊と紙一重だった。消失しても社会への影響はない。
オランドが、追悼デモ行進の日、呼び集めた各国首脳とともにはないちもんめみたいに手を組み並んでみせたのを見たとき。殉職警官の棺に花を手向けるのを見たとき。被害者遺族の肩を抱いて哀悼の意を表しているのを見たとき。こいつ、ぜったい内心シメシメ……と思とるわ、と思わずにいられなかったのである。たぶん世界中のメディアがオランドの言動をトップ扱いだ。就任以来、そんなことあったか?