単なるニュースの写しですみません 水俣(2)2010/04/16 18:22:53

ニュースのコピペです。
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水俣病救済方針を閣議決定=未認定患者3万人超対象-全面解決目指す
4月16日9時8分配信(時事通信)

 政府は16日、水俣病救済特別措置法に基づき、水俣病未認定患者の「救済方針」を閣議決定した。一時金を1人当たり210万円とするなど、先月の熊本地裁での和解と同等の条件とした。対象者は3万人を超える見通しで、政府はこれにより、水俣病問題の全面解決を目指す。
 方針によると、新たに救済対象となる患者には、一時金のほか、医療費の自己負担分、月額1万2900~1万7700円の療養手当を支給する。患者団体に対しては、団体活動に必要な加算金も給付する。
 熊本、鹿児島両県の水俣湾沿岸や新潟県阿賀野川周辺に長期間居住した経験がなくても、この地域の魚介類を多く摂取して症状のある患者も申請対象にする。判定は、関係各県が指定する病院で検診を受けた上で、各県の判定検討会が行う。
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……と、淡々と書いてありますがなかなか簡単には進まないでしょうね。「全面解決」には何十年もかかると思います。本当に「解決」しようとすれば。

で、関連記事のコピペです。
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水俣病:和解へ…闘いに苦渋の決着(毎日新聞)
2010年3月28日23時37分 更新:3月29日1時49分

 水俣病未認定患者団体「水俣病不知火(しらぬい)患者会」が28日の原告団総会で熊本地裁の和解案受け入れを決め、3万人以上に上るとみられる未認定患者の救済問題は決着へ向かうことになった。ただ、「ノーモア・ミナマタ」を掲げて4年半にわたる裁判を闘った原告らは、和解案受け入れの決断に複雑な思いもにじませた。【西貴晴、結城かほる】

◇国は真に謝っていない/生きているうちの救済を

 「反対の方は挙手を」。総会が開かれた熊本県水俣市総合体育館。原告1050人の中で、第1陣原告の男性(83)だけが手を挙げた。「原因企業のチッソや国が、真に患者に謝っているとは思えなかった」からだ。
 男性は戦前に水俣に移り住み、旧国鉄水俣駅で働いて定年を迎えた。手足の感覚障害や耳鳴りはあったが、検診を受けそれが水俣病の代表的症状と知ったのは提訴直前。症状が明確だったこともあり、第1陣に入った。
 「チッソと、被害拡大を防がなかった国や熊本県に心から謝ってほしい」。男性が裁判にかけた思いだ。しかし今回の救済策は「水俣病問題の最終解決」を掲げ、男性には一時金などで過ちにふたをしようとしているようにも映った。「被害者の命が軽んじられていることが悔しい」。総会後、男性は語った。
 水俣市の南アユ子さん(66)は採決を棄権した。国は当初、チッソが水銀排出を止めた1968年までに救済対象を限った。2月の和解協議で子どもが母胎内にあった期間を考慮し「69年11月生まれ」まで延ばすことになり69年6月生まれの次女(40)は救済対象になった。
 だが、出生年で救済から漏れる可能性のある原告はまだ12人いる。「裁判を闘ってきたのは全員救済を求めるため。子供たちの代がすべて救われないのでは支援者にも申し訳なく、賛成できなかった」
 一方、別の第1陣原告の男性(75)は賛成に手を挙げた。患者会の原告2123人中、既に55人が亡くなった。「和解を拒否して判決を待てば、亡くなる会員も増える」と。
 前回95年の政治決着時、男性は水俣市内にあるチッソの取引先会社に勤めていた。救済対象者を判定する検診当日、会社に「検診に行く」と言い出せなかった。悔しさが募り、不知火患者会の提訴を聞いて自ら加わった。
 何度も法廷に出て、解決を訴えるビラ配りもした。今回の救済内容に、完全に納得しているわけではない。しかし「ようやく和解にこぎ着けた。判決を待てば、私も生きているか分からない。ここで決着するしかない」。苦渋の決断を語った。

◇「まだ油断できない」…関西の原告ら思い複雑

 今回の和解案受け入れについて、大阪地裁に同様の訴訟を提訴している「水俣病不知火患者会」近畿支部の浦田建国(たてくに)支部長(69)=大阪府岬町=は「和解案受け入れは評価したい。しかし大阪地裁ではまだ和解勧告が出ておらず、国が相手なので油断できない」と話した。
 一方、現在も行政上の患者認定を求めて熊本地裁で係争中の川上敏行・水俣病関西訴訟原告団長(85)=東大阪市=は「最高裁判決では患者と認められたが、行政は40年間も放置した。患者と認めてほしいという訴訟を起こした意味を考えると、今回の金銭での和解には割り切れない思いもある」と語った。【日野行介】
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命は、単に各個別の体に宿るものであるというだけではなく、連綿と受け継がれているもの……。そんなこと、理屈でなくわかっていたはずなんですけどね、人は。

これも同じ時期の関連記事です。
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水俣病訴訟和解も…全面解決なお遠く(産経新聞)
3月30日10時44分配信

 最大の患者団体「水俣病不知火患者会」と国や熊本県などとの和解協議の基本合意が成立した。昨年成立した未認定患者救済の特措法での救済を合わせると3万5千人以上が対象になるが、患者には「今回の政治解決でもれる人がいる」という不安感は強い。
 熊本地裁が示した和解所見によると、対象外の地域に住んでいた場合は、水俣湾や周辺の魚介類を多く食べたと認められなければならない。昭和44年12月以降生まれの原告は水銀値が高濃度だったことを示すデータが必要とされ、被害者が生まれた年代などで「線引き」は生まれる。「今回を逃せば救済されずにもれてしまうのではないか」。患者の一人はこう不安げに話す。
 公式確認から半世紀余り。水俣病はこうした「線引き」とそれによる地域の亀裂をうんできた。偏見を恐れて患者として手をあげられなかった人たちもいる。
 別の被害者団体「水俣病被害者互助会」は「全面解決にはほど遠い」として裁判での闘争を続ける方針だ。特措法は救済のための資金を確保するため、現在のチッソを患者補償会社と事業会社に分けることを認めており「チッソが逃げてしまう」という反発も強い。
 国は「水俣病問題の全面解決に向けて確かな糸口が開かれた」(小沢鋭仁環境相)としており、5月1日には救済をスタートさせるとしているが、全面解決までの課題は大きい。
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補償額が膨らんで経営が危うくなったとき、今から三、四十年くらい前のことですけど、「いっそ倒産してしまって新会社になってしまおう、そうすればもう責任取らなくて済む」という声がチッソさん内部にはあったんですが、そこで地元や県、国がチッソを逃がしてはイカンと頑張って生き延びさせたんですね、投資して。英断でしたね。だって、そうでしょ。薬害エイズのミドリ十字とか、今、影も形もないように見えて実は生き延びているんですが、もう「ミドリ十字」として糾弾されることはないんですもん。

現在のチッソさんの超繁栄振りには、複雑な気分にならずにいられませんけどね。

コメント

_ おさか ― 2010/04/16 20:27:53

モテモテやんか、ちょーこさん♪

て、コメントする場所間違えたあ!
ごめんなさい、この一週間の予定が気の触れた状態になっており、本人もちょい気が触れかけてまして……週末で復帰させねば……

えと、水俣ですね
そうか、やっぱりチッソは「潰さなかった」んですね
なんだかんだで日本は国も企業も真面目だな、と思ってしまうのは完全に部外者だからだろうか。

「国」も「企業」も個人じゃないですからね。「本気で謝罪していない」って言われても、ではどういうのが「本気で謝罪したことになる」のか。私にはわかりません。
これ以上の被害を出さない努力はどのくらいしたのか?
過ちを繰り返さないための対策をどれほど講じたのか?
私ならそこを突っ込みたいですね、「本気の謝罪」というわかりにくいものよりか。

_ midi ― 2010/04/17 01:07:22

こんばんはー
だいじょうぶですか? 気がふれかけてるなんてエラいことやないですか
あんまり詰め込みすぎたらあきまへんえ
でもきっとおさっちは見事に乗り切ってしまうのだ。でもってあとでけろっとしているのだ。

真の謝罪ってなんでしょうね。私もその記事中の、「第1陣原告の男性(83)」のコメントが信じ難いです。水俣の人は自分たちの命や身体が軽んじられていることはとっくの昔から知っているし、企業とか行政の論理はそういうもんだということはとっくに学習してますからね、彼が「心から謝っているように思えない」から反対したとは思えないですねえ。どっちでもいいですけど。
もはや問題は、「誰に」「何年間」「いくら」出すのかというところに来ていますから、たくさん引き出すためにもチッソさんには頑張ってもらわないとね。

さ、寝よっ おやすみなさーい

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