むちゃ持久走日和♪ ― 2009/12/08 10:04:56

西日に照らされた山がきれいでした。紅葉は盛りを過ぎたようですが……
本日は晴天なり。
朝からけっこう寒かったけど、空は美しく澄みわたり、風もきりりと冷たくさわやかで、洗濯物も喜んでいる。
今日、中学校の持久走大会である。
川沿いのコースを12km走る。
去年、本人としてはかなりの意気込みで挑んだところイマイチな結果に終わって、口には出さなかったが、がっかりしていた。長距離って向いてへんもん。部活での種目は800mという中距離なので、1km超えるともうしんどい。本人はそんなことをいって投げやりなふうを装ったりする。
しかし、それは文字どおり、装っているだけなのである。本心は違うのである。
学校のこれまでの最短記録(女子)は50分弱らしい。
陸上部の主将で1500mが専門種目のキョーカは、今日の12kmに「将来を賭ける」と宣言していた。つまり高校へ進学してもそのあとも、陸上競技生活を続けるかどうか、である。
キョーカの向上ぶりは目覚ましい。彼女の生活はすっかりランナーズライフである。キョーカの母親は普通のオッシャレーなお母さんなので「キョーカについていけなあい」と冗談交じりに笑ってらっしゃる。栄養バランスとか「試合に勝つメニュー」とかキョーカが研究してリクエストするので食事の支度もたいへんだ。だがまあ、スポーツ選手を子にもつということは、要は「何を食べさせるか」に尽きる。コーチを兼ねない親としては。
ほったらかしのウチのさなぎの生活環境とは大違いである。さなぎは当然キョーカから何かと情報を仕入れてくるが、だからといって、「筋肉をつける食事」とか「スタミナメニュー」とかよりも「今食べたいおいしい好きなもの」を食べることを日常の最優先に掲げる彼女としては、キョーカの「頑張り続けるためのモチベーション維持」の部分のみ、仕入れて見習っているようである。
キョーカは勉強もすごくできる。そんなキョーカにいまのところどうにかこうにかついていっているさなぎは、内心、文武両面で、引き離されたくなくて必死なのだ。
キョーカの本日の目標は、女子での優勝はもちろん、学校新記録の樹立も狙っている。50分そこそこの記録を更新するのではなく、大幅に、46~7分あたりを最低ラインにしている。
顧問やコーチからは45分台が至上命令として出されているが、さなぎいわく、「キョーちゃんはたぶん47分台か48分ちょいくらいでゴールする。それでも優勝できると思うけど」
「で、さなぎの目標は?」
「50分切れたらいいなあ。1秒でも」
去年は54分で女子8位だった。1位の上級生でも50分は切っていなかった。うまくいけばキョーカちゃんとワンツーフィニッシュいけるじゃん。
「無理無理。さくらもいるし、りなちゃんもいる」
さくらというのは、陸上部で仲良しの、頑張る中学生の鏡・さくらだ。
りなちゃんは、陸上部の1年生で長距離有望株。
「でもな、先にゴールすんのが陸上部のメンバーやったらべつにいいねん。ほかの部の子やったら困る」
「なんで。そんなん、他の部もすごく走りこんでるやん。速い子いっぱいいるやん」
「やろ? でも他の部に負けたら承知せんぞーって」
「誰が?」
「かんジイ」
かんジイはこわーい陸上部の顧問の先生である。体育教師である。
「承知せん、ったって、どうすんのよもし負けたら」
「丸坊主やって」
わはははは。そりゃ負けられん!
がんばれーーーーーーー
青空も太陽も風も君の味方だーーーーー
※ところで今の子は「むちゃ」とは言わないんだってね。「むちゃ元気」とか何かに書いたとき、娘が「め、やろ。め」というので何の話かと思ったら「めちゃ元気、やろ、どうせ書くんやったら」。
そのあと「うちらはめっさ、ってゆーけどな」とふふんと鼻で笑いよりました。おばはんのことはほっといてくれっ