寒くなったかい?2010/11/08 23:59:24

寒くなった。なったけど、それは数日前に比べたら気温が下がったねというだけで、もう11月8日だというのに、コートどころか厚手のジャケットすら、日中は不要だ。ここ数年、寒季がどんどん短くなっている。今年の夏、しつこい暑さが続いたとき、この反動で今年の冬はとんでもない寒さになるだろうと訳知り顔で言っていた人がいたが、根拠があっての発言だったのだろうか。今のところ、今年の冬が去年あるいは例年に比べて特別に寒くなりそうな気配なんか全然ない。11月1日になったら、毎年母は嬉々としてガスストーブを納戸からひっぱり出してきたものだったが、ここ数年、11月1日あたりではまだまだ「ストーブ」に思いがいかない。衣服を一枚増やせばしのげてしまえるのである。そうだ、人間は着るもので体温調節するけれども、自然界の生き物はそういうことができないから私たちなんかよりずっと寒暖に敏感だ。おそらくは生き物自身の意思とは無関係に体(皮膚)が温度に反応して本能的な行動をとらせるのだろう。我が家の場合、今、ホントに寒いかどうかはウチのミドリを見ればわかるのである。ミドリは冬眠時期になると食べ物を追わなくなり、目が半開きのまま動かなくなる。気温があるレベルまで下がったら、水苔に潜り込んで眠る。ウチへ来たばかりの頃、11月の声を聞けば、水槽の中にミドリの姿を見つけることは突然容易でなくなる。ミドリは水苔か、水槽内のミニプランタの土を掘って、土をかぶって寝る。しかし、ここんとこ、本格的に冬眠態勢に入るのは12月中旬がやっとである。今日もミドリは黒い瞳を見開いてポトスの葉の上でおくつろぎ。寒くなったかい?と訊いてみた。うん、ともケロ、ともいわないが、寒いと感じている時は顔に出るし、冬が到来すれば寝る。こうして何年もウチにいるミドリ。金魚たちはみないなくなってしまったが、ミドリには何度も冬眠してほしい。しっかり冬眠しないと翌春を健やかに過ごせないのである。そのためにも冬は冬らしく正しく厳しく到来してほしいものである。あんまり今日暑かったので、そんなことを思った。