Ne t'inquiètes pas, tu vas reussir quand-même! Tu as encore plus de 3 semaines!2011/01/25 00:26:14

入試を前に、学校では模擬面接なる時間を設けて、近年の高校入試で主流になっている「内申書+小論文+面接」での選抜に耐えられる生徒を送り出そうと懸命である。……懸命なわりには、何となく力の入れどころが違うような気もする。
私たちの街では、公立(のみならず私学もだけど)の入試制度が大きく変わった。激変である。だから私たちのときの「常識」がまったく通用しない。激変していいこともあればよくないこともある。私たちの頃は、進学する公立高校というのは原則、自宅住居のある区域で決まった。第一志望が公立であれば自ずと第一志望校は限定された。そこへ進学するのが嫌な場合は、住む場所を変えるか、私学を受けるしかなかった。自分の地域にある高校と行きたい学校とが一致する場合はよい制度であるし、そうでない場合は悪い制度だっただろう。
今、ちょうどその反対の事態となっている。自分の住む地域にある公立高校へは簡単に進学できない仕組みになっている。どの公立高校も普通科だけでなく専門学科を設け、また普通科の普通コースだけでなく普通科の進学コースも設けている。この、「専門学科」は市内のみならず府下全域から志願者が集まる。「進学コース」は市内全域から志願者を募ることができる。地元対象は普通コースだけなのだが、これも昔のように学区別ではなく、市を大きく二つに分けて北圏・南圏としただけだ。
ウチの住所は北圏に属する。
私の家は、娘の志望校から歩いて5分とかからないところにある。
娘の志望校は私の母校である。なぜそこを志望するかといえば、近いから。そのほかにどういう理由をこね回さなくてはいけないというのだろう。私もそうだったが、地域の高校の文化祭には住民も出かけ、バザーや模擬店で買いものしたりする。グランドを借りて運動会などが行われる。ウチの子は地域の陸上クラブに入っていたが、練習はいつだってこの高校のグランドだった。小・中学校は統廃合が進んだせいで、ウチからの通学路はずいぶんと長い距離になった。そして小学校も中学校も、我が家のある町内会とは離れているので、地域の行事が開催されても、私たちとは関係がないのだった。それに比べればこの高校はずっと、私たちにとって身近な存在なのである。
「でもな、志望理由を訊かれて近いから、って答えるのはNGやねん」
「なんでよ」
「理由にならへんって」
「なんで近い学校を選んだか、自分で整理してみなさいよ。通学路歩くのが嫌で、電車乗るのが嫌で近いとこに決めたんちゃうやん。バレエのレッスンが毎日10時半や11時まであって、それ以降でないと寝られへんやん。もし翌朝電車やバスに乗って1時間以上もかかるとこやったら、絶対遅刻常習犯になるやん。そういいなさいよ」
「別の質問で、バレエと勉強を両立させたいって答えたら、君にとってバレエを続けることはどういう意味があるのですかって訊かれた」
「誰やねん、その模擬面接官」
「タダオ先生」
「いけずのタダオかあ。今日はカン爺とちごたんやね」(先週はカン爺先生だった)
「タダオ先生もよう知ってる先生やし、余計に緊張して、日本語めちゃくちゃになった」
「緊張せんでもさなぎは日本語めちゃくちゃやけどな」
「いつもは自分では何ゆーてるかわかってるつもりやねん。でも、今日は自分でも何ゆーてるかわからんかった」
「前途多難やなあ」
「どうしよう、志望理由」
「近い、をほかの表現に置き換えよう」
「どういう意味?」
「私の家と同じ学区にあるリバーサイド高校は、私にとっては、小学校よりも、中学校よりも、幼い頃から身近な存在でした。大きくなったらこの学校に行くんや、とずっとずっと思っていました。リバーサイド高校の生徒の姿は私の憧れでした。とかなんとか、言うねん」
「……嘘はつけへん」
「ぶっ。そもそも、バレエと勉強を両立させたいっつーのも嘘やんか」
「ぐぐぐ」
「罪なこっちゃなあ。まだ15歳にもならへんのに大人の顔色みて口先だけの受け答えさせられるなんてえ」
「そんなんゆーても始まらへんやろ」
「そーかて、面接室のドアは両手で開けろとか、後ろ手に閉めるなとか、そりゃ礼儀・お行儀は大切やけど、面接のポイントってそこなん? そういうのが大きいわけ? なにさ志望理由やなんて、就職ちゃうねんで。そこに高校があるから行くだけやん」
「そやからそんなんゆーても始まらへんやろ。去年、リバーサイド高校に受かったある先輩は、志望理由訊かれて,入試説明会のときの校長先生のお言葉を聞き胸にこみ上げるものがありました、ていうたんやって」
「きょえーほら吹きめー」(笑)
「そういうこといわなアカンねん、きっと」
「なんと嘆かわしい」
「説明会の時、何ゆーたはったっけ? つーか、校長先生っておじさんやった、おばさんやった?」
「そんなことも覚えてへんわけ?」
「話長くて寝てたと思う」
「学校のパンフレットにさ、いろいろとキーワードが載ってるからそれを読んで頭に叩き込むことやな。自立した18歳を送り出す、とか書いてあったで」
「ふんふんなるほど」
「ああ、嘆かわしい」
……たしか、12月1日に、このブログに死ぬ気で勉強するぞと頑張る娘について触れたと思うのだが、ほんの数日後に最初に掲げた難関校をあっさり諦め(爆)、ランクを下げたがそれでも危なっかしいことがわかり(泣)、安全策で今の志望校の普通コースに決めたが、冒頭に書いたように、近いから入れるというわけではないのである。志望校は大変な人気校で、倍率も高い。推薦選抜では面接が結果を左右するというのがここ数年の傾向だというのである。極端な緊張グセのあるウチの子にとってはまさしく大バクチである。しょうがないから私学も併願するが、私学しか受からなかった場合、本気で検討せねばならない日がくるであろう、夜逃げを(汗)。
私学入試まであと22日。大バクチの面接試験まであと27日。神様!

コメント

_ 儚い預言者 ― 2011/01/25 09:13:06

  あーー、私もさなぎちゃんと一緒で、人前だとドキがむねむね、ガクがあしあし、ブルがおてておてて、頭は超絶悟りの無時間ハイパー空の催眠状態。
  色々しましたが、結局は慣れるしかないみたい。
  そして一番大事なことは、強い決意、決心です。アガルのは、状況へのレスポンスですが、決意は、状況を現すので、この平衡状態が平静な自分を保つことが出来るかもしれない。
  頑張るとは、この平衡をいつも意識して、自分という支点を持ち上げることだ。

_ きのめ ― 2011/01/25 12:44:33

きのう長男がそちらへのチケットを全てキャンセルしたようです。「センター試験の出来がうんぬんかんぬんで」とのたまっておりました。次男はここから少し離れたところの寮暮らしをするところを第一志望に選びましたが、「受かっても勉強についていく自信がない」などといってまだ毎日たっぷり寝てますが、受かるレベルには達しておりません。さなぎちゃんの死ぬ気で勉強するぞ発言を見せてあげたのですがかえるの面になんとかでこのまま試験に突入のようです。三番目は上二人を尻目に黙々と好きなことをやっております。まあなるようにしかならないことっていうのもありますが、なんとかできることがあるうちは最後の最後まで精一杯ふんばってみて欲しいものです、親としては。
だから、みんな、がんばれー。

_ midi ― 2011/01/25 23:45:24

預言者さま
そうですよね、強い決意。自分の固い意志ね。
なんつーか、問題はそこですね。ウチの子、そもそも高校なんて行きたくないというのが本音ですからね、やっぱし。友達みんな、どんなに出来の悪い子でもどこかに進学希望なんですが、あの子はホントのこというとどこも希望していないんですよね。根底には「受からなくてもべつにいい」という気持ちがあるんですね。もはや願書も出してしまったし、勝負ごとには勝ちたい性格なので今は合格したいともちろん思っているし、それでこの台詞を吐くことは「逃げ」にしか聞こえませんが、そもそも、「ウチは高校行かへんで。もう強く決心したんやからなっ」と宣言したという前科があるもんですからねえ。
でも、必死で勉強はしてます。そろそろ燃料切れの気配です。
もっと早くから始めてくれたらと思うのが親ですが、彼女の場合、「必死で勉強」は1か月が限界(笑)クリスマスや正月で息抜きしてなかったら今頃壊れてますね。来月半ばまで、健常な精神を保てるかどうか、そっちが心配。

きのめさま
あら、長男君来ないんですか? 残念残念残念ーーーー!!!
でも、それじゃどうするの?
来年再チャレンジ……する?
次男君の言う「受かっても勉強についてく自信がない」とはまさに最初の難関校を諦めたさなぎの台詞で、数学重視の学校ですから、仮に、チンプンカンプンの数学入試問題を、奇跡のひらめきで解けて入学できたとしても、そのあとが続かないだろうと。学校の勉強に振り回されて「バレエのレッスンに影響したら嫌やもん」ときましたね。といってランクをどれだけ下げようが死ぬ気で勉強しなくちゃならない事実に変わりはなく。
明日から学年末考査、最後の定期テストですよ。
なんか、万感胸に迫るわあ。中学校生活終わるのね、ホントに。
ま、なるようになれば、よしとしましょう、ですよ。

トラックバック