Vous aimez TCHAIKOVSKY? ― 2012/11/26 19:51:25
北野天満宮の大銀杏。

立派だねえ。美しいねえ。

もちろん、紅葉もあるのよ。



昨日は25日、「天神さん」の日だった。北野天満宮はもんのすごい人だった。
でも、天神さんの日だから出かけたわけではない。
また、私が眼鏡で凝視していたのは美しく色づいたもみじではない。
天満宮の近くにはとある文化ホールがあって、そこで地元団体主催のバレエコンクールが行われていたのだ。
夏に入賞したさなぎは意気揚々と、去年やおとどしと違って入賞狙いで挑んだ。これまでは予選通過で御の字だったけど、いったん入賞したからにはやはりさらに上を目指さねば、ということだったんだが――例年どおり危なげなく決戦に進んだけれど、またも玉砕……。
終了後は近場のフレンチで二人で打ち上げしたのだが、さなぎを慰めながら私のほうがヤケ酒あおる始末(笑。普段飲まない強いビールをがばがば飲んじゃった)。朝からずっと会場内で、ほかの子の踊りを見つめ続けていたせいで、目はしょぼしょぼヒクヒク、ビールに酔いが回ってこめかみがズキズキ。そう、眼鏡をかけて凝視していたのは舞台である。ほかの子の踊りなんて退屈極まりなく、途中で睡魔に襲われる。しかし、とびきり上手な子の踊りには覚醒させられる。目が釘づけになるというのはこのことだな。おおおすんばらしい! しかし、こんな踊りをされたのではとても一般人には勝ち目がない。いったい何を食べてどんな生活をしていたらあの動きができるのか。親は活路が見いだせず悶々とするしかなく、娘が喜んだり落ち込んだりするのを傍観するしかないのである。
勝負は時の運。いや、そもそも舞台芸術は勝負ではないのだから、上位陣と自分との、技術や表現力、芸術性の差をよく自覚して、何が評価されて、どこがよくなかったかをよく反省すべしというところだろう。
このコンクールでは、審査員のアドヴァイスコメントシートがもらえる。痛いところを突いてくるジャッジもいて、目から鱗だったりする。普段、同じ顔ぶれから指導されている身にとって、それは非常にありがたいことだ。
さっそくその指摘を踊りに反映し、2月に控えている海外遠征での舞台に生かしたいと、素早い立ち直りでけなげに笑って見せるさなぎだったが。
今日、仲介事務局から連絡があって「演目の変更」を要請してきた。
海外のイベント主催者がそういう方針を打ち出したというのである。
「えええええええーーーーーやばーーーーーー」(byさなぎ)
12月と1月のレッスンだけで新しい演目を仕上げなくてはいけない。
「わあああああーーーーんんんっっ冬休み登校日も宿題もテストもあんのにーーーー」(byさなぎ)
天はなぜ我が娘にこのように苦難を強いられるのか(笑)。
あたし、なんかアンタに悪いことしたかい?と、雨の止まない空をヒクつく目で見つめて、毒づいた午後であった。