Il faisait chaud comme le printemps...2011/03/30 01:37:12

昨日訪ねた取材先の観光地では、ソフトクリームを片手に歩く人をたくさん見かけた。春みたいに暖かかった。というより、3月ももう終わるのだから暖かくて当たり前なんだ。なのにおとといまでダウンコートを離せなかった。陽気はいいけど、時折吹きつける風が冷たくて、朝晩の冷え込みはキツいし、いくら照っても日光の差し込まない我が家は一日中氷のように冷たいので相変わらず暖房がんがんである。

「今年度」がもうすぐ終わる。たしか去年も、年度替わりのときに疲労困憊して弱音を吐いたような記憶がある。暑いのをこらえて、冷房とも戦って、必死で体調維持して過ごした夏。いろいろな行事に思うように参加できない悔しさから来るストレスと物理的な過剰労働でどうにかこうにか立っていた秋。豪雪極寒きわまれり、って感じで、手持ちの冬物衣料では太刀打ちできないので思わぬ出費を強いられた冬。花粉症の春。
と、自分のことだけでも捌ききれないほどしんどいのに、娘のバレエと受験に思いのほか手を取られ時間を費やした。建て替え中の隣家に南側の採光口を遮られてしまい植木が半分ほど枯れてしまったし。金魚は2匹しか残らないし、冬眠から醒めたミドリはせっかく起きたのにちっとも暖かくねえ、なんて憎まれ口をたたいているかもと思うほど、うごかず、ひどく痩せている。

このごろ普通に歩いても息切れするようになり、ひどい運動不足を感じている。現状は打破しないといけないから、どんなに息が切れても歩くべき時は歩くが、そんなの、歩かなくてはいけない距離からすると雀、というよりミミズの涙であろう。と言って、ウォーキングしたり、スポーツジムに通ったりなんて芸当はとうてい不可能だ。通勤を徒歩に変えるのがまずはいちばんいいのだが、けっこう日中得意先回りをする私にとって自転車は必須アイテムなのである。チャリ通勤は止められない。

けっこう打ちひしがれているのに全然食欲は減退しない。どころか、毎日食べ過ぎを自覚している。このままでは天災があっても人災があったとゆっても逃げられない。
ヤバい。

Nicolas Sarkozy doit s'entretenir avec le Premier ministre nippon Naoto Kan...2011/03/30 18:37:44

何しに来んのさ、大統領殿が……って感じよね。菅さんが東電に視察に行ったから初動が遅れただのなんだのと叩かれてたけど、その能力と存在感の大小は別にしてとりあえずトップにある人が動くと大層だよね。受け入れるほうは邪険にできんしお茶も出さないといけないし。
ニコラったら、麗しのカーラさんじゃなくて原発作業ロボ連れてくるんかな。米製より仏製が性能は上よって?

すみません。ふざけたいわけじゃない。
フランスは原発大国であり先進国だ。核保有国でもある。
だからってその国民が核について正しく理解しているわけではない。ま、もちろん、いったい誰が核について「正しく」理解しているだろうかと問われれば、誰ひとりいないと答えるしかないけどね。
福島第一原発が事故ったとの報に最も敏感にそして迅速に動いたのはフランス人だった。それは放射能がどんなに危険なものかをよく知っているからといえば聞こえはいいが、実際には、政府が退去命令を出したこともあるけど、故郷の実家の親とか友人たちが過剰反応し日本列島が速攻で汚染されているかのようにパニクって帰れコールを起こしたからだ。公式発表は曖昧ではっきりしないし(したところで日本語だし)、いきおいネットで仏サイトでニュースをゲットするとやはり大騒ぎしてるし、関東圏の日本人も買占めしたりして右往左往しているし、よくわからんけど実家を安心させるためにもここはとにかく帰るべ、という人が多かったんじゃないかな。もちろん、誰よりも本人がパニクっていた可能性もあるけど。

仕事や学業で来日し、そこで日本人と出会い結婚し、家庭を築いたフランス人を少なからず知っている。カップルのありようはさまざまで、どの家庭もが皆サンパな(=感じがいい、好感の持てる)訳じゃないんだけど、それぞれなりに今日までのプロセスがあることを思うと、こういうときの配偶者の態度、原発推進派なのか反対派なのか、みたいなことも含めて、平時には現れないはずの潜在意識や隠し持っていた哲学、平たくいえば生活する上での不具合の申し立て、もっとあっさり言うと配偶者への不平不満、なんかが一気に噴出したりはしないのかな、といい気味だ、じゃなくて(笑)憂える事態じゃないのだろうか。いやこれは日仏カップルだけに限ったことではないんだけど。いや、わかってる。余計なお世話だ。

なにがいいたかったんだろう。
そう、余計なお世話だ。
助けたげよう、手伝ったげよう、そう申し出てくれていたフランスやアメリカに最初から素直に頼ってればいいのに。そう考える日本人は多いだろう。私もだ。非常時なんだし。でも何をどうしてもらったらいいのかすらわかんなかったんだから、それぐらいお子ちゃまレベルだったんだから、もう何をいってもしかたない。今ようやく何をすべきかわかりましたから助けてください、そうお願いしたということだからそれはそれでいい。
でも大統領が来んでもええやん。

阪神淡路大震災が起こったとき、私はフランス人スタッフの中で働く、という環境にいた。知的でいいやつばかりだったが、ものごとすべて、あるいは日本すべてを見下す傾向のある人たちで、それは悪意からではなくて、彼らの国民性に中華思想がどうしようもないほど染みついているからなのでしかたないのだが、それでも日本人の私にとってはかなり鼻につく発言が多かったことは事実だ。
震災のせいで、私たちの職場と関わりのある、ある紳士(日本人)が亡くなった。その死を私たちは大変悼んだが、でもけっきょく、ウチのフランス人スタッフらは、少し交通が落ち着いた頃を見計らい、めいめいカメラを持って、グループをつくって出かけた。街の姿が一変しているから、神戸に行ったことのある人もはぐれちゃうといけないし、みんなで行けば心配ないよね、という感じで。
何をしにいったかというと、物見遊山である。
炊き出しするでなく、物資を持っていくでもなく、また、亡くなった例の紳士宅は崩壊してしまっているし家族は避難していたしでお見舞いに行くでもない。行って眺めて写真に収めてくるだけならそれは物見遊山だ。
翌日出社したスタッフが得意げに写真を披露してくれたとき、その写真の数々は文句なしに衝撃的だったが、写されているもの云々とは別の次元で、私は静かな怒りと彼らへの殺意を抱いた。いや、それはすぐに消えたんだけどね。仕事もあったし。

ニコラはナオトに何を言うのだろう。
未曾有の大震災に遭われてお見舞い申し上げます。
国際社会に対する日本の貢献度を引き合いに出すまでもなく、われわれフランスはこの日本の苦難を少しでも軽減するための援助を惜しみません。必要なものは何でもリクエストしてくださいスィルヴプレ。原発処理作業スタッフはいくらでもいますからとっかえひっかえ提供します。ムッシュナオトカン、くじけちゃいけません。大丈夫、原発はもっと頑丈に作ればいいんですから、福島のは無理にしてもね。ご所望ならヒントはいくらでも差し上げましょう。
……言わないかな。
言うかも、でしょ?
余計なお世話だ。

ムッシュナオトカン、今回の大災害を教訓に、将来的には原発を全廃する方向で行かなくてはなりません。フランスも脱原発を模索しているのです。クリーンエネルギー創出のため、日仏の叡智を結集しましょう。
……言わないよね。

On avait déjà prévenu!2011/03/30 22:32:16

(すべて引用)
発信箱:すべて想定されていた=福岡賢正(西部報道部)

 原発事故の報道に強烈な居心地の悪さを感じている。その理由を突き詰めていくと、メディアが安易に使う「想定を超えた」という言葉のせいだと思い至る。眼前で今起きている事態は本当に想定外だったのか。
 《最大の水位上昇がおこっても敷地の地盤高(海抜6m以上)を越えることはないというが、1605年東海・南海巨大津波地震のような断層運動が併発すれば、それを越える大津波もありうる》
 《外部電源が止まり、ディーゼル発電機が動かず、バッテリーも機能しないというような事態がおこりかねない》
 《炉心溶融が生ずる恐れは強い。そうなると、さらに水蒸気爆発や水素爆発がおこって格納容器や原子炉建屋が破壊される》
 《4基すべてが同時に事故をおこすこともありうるし(中略)、爆発事故が使用済み燃料貯蔵プールに波及すれば、ジルコニウム火災などを通じて放出放射能がいっそう莫大(ばくだい)になるという推測もある》
 すべて岩波書店の雑誌「科学」の97年10月号に載った論文「原発震災~破滅を避けるために」から引いた。筆者は地震学の権威、神戸大の石橋克彦氏。つまり今回起きたことは、碩学(せきがく)によって14年も前に恐ろしいほどの正確さで想定されていたのだ。
 石橋氏はその後も警鐘を鳴らし続け、05年には衆院の公聴会でも同様の警告を発している。電力会社や原子力の専門家たちの「ありえない」という言葉を疑いもせず、「地震大国日本は原子力からの脱却に向けて努力を」との彼の訴えに、私たちメディアや政治家がくみしなかっただけなのだ。
 05年の公聴会で石橋氏はこうも警告している。日本列島のほぼ全域が大地震の静穏期を終えて活動期に入りつつあり、西日本でも今世紀半ばまでに大津波を伴う巨大地震がほぼ確実に起こる、と。

毎日新聞 2011年3月29日 0時01分

Pourquoi ça marche toujours?2011/03/30 22:37:10

数日前にもリンクを張った、中部大学の武田先生のHP、特設スタジオから今日の分を引用。
http://takedanet.com/
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なぜ、今日も原発が運転されているのか?

今日も日本の原発が運転されている。すでに地震で柏崎刈葉、それに福島が破壊したのに。
地震はいつでも来る. そして柏崎刈葉も、福島も「震度6」で破壊したのだ。福島は津波というけれど、地震に津波はつきものだし、最初の地震で配管系は破壊している。
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福島付近で被曝した人には申し訳ないが、それでも「西風」だったから日本は九死に一生を得た。もしこれが日本海側だったらとゾッとする。
原発は地震で壊れる。今回の破壊は、設計が悪ければ保安院、施工が悪ければ建設会社や電気会社、運転が悪ければ東電に責任がある。
おそらく設計だ。それでも保安院院長は謝らない。国民にかわって原発の安全を守ると言ってきたのに、それでも反省の色はない。
今、自治体が全国の原発の安全性を見直すという。でもそれは官房長官(政府)の役割・・・むしろ原子力安全委員会の役割だ。
自治体は「原発は爆発するものとして、住民の安全を守る」方法を早急に検討しなければならない。
福島原発付近で避難対象地域になっていた人が次のように言っていた。
「・・・町の防災放送で「原発から放射線が来るから自動車で逃げろ」と指示があったが、自分は車は持っていないので、家にいた。食糧が尽きたので徒歩できた」
いったい、この国には住民を守る役所はないのだろうか? 考えられないが、町役場の人は防災無線を流して、自分は自動車で逃げたのではないか?
原発が爆発すれば放射線が漏れるだけではない.水道が汚染されるのは当然だ。それなのに自治体は「水が使えなくなったらどうするか」も検討していない。
何もしていないのだ。
それなら、日本の原発は運転を続けてもよいのか。電力会社は自治体から要求されてからではなく、原発が爆発する心配があるのだから、行動をとってもらいたい。
「もんじゅ」に異常があるという。国は積極的に自らトラブルを発表して、国民側(奇妙な表現だが)に立って欲しい.私たちが政府を「雇用」しているのは、私たちの命を守ってくれるからなのだ。
また2度と「想定外」とか「地震に津波があるとはしらなかった」等と言って欲しくない。今の日本は、「電力会社やお役所の失敗を、庶民の被曝という形で贖う」という奇妙な国なのだ。
名古屋は検討を開始する.浜岡、敦賀の発電所が破壊しても名古屋市民を守るため、水道の取水口、市民の避難、全てを準備する計画をスタートする。できれば緊急時の計画ができるまで原発は止めて欲しいものだ。
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東京には今、アメリカ人もヨーロッパ人もいない。ホテルはがらがらで外人専用のホテルは一部、閉鎖になっている。
外資系の会社は大阪に仕事を移している。外国人の命が高く、日本人は安いという現状は到底、我慢できない。
そして、日本人だから日本の国土を愛している。だから国も自治体も、電力会社もそれが判って欲しい。電力会社が自ら原発を止めて、市民の安全を守って欲しい。あなたも私たちの同胞なのだ。
(平成23年3月30日午後4時執筆)
武田邦彦

原発 緊急情報(41) 驚くべき千葉県

3月30日、驚くべきニュースが流れた。
「千葉県八千代市の睦浄水場の入り口手前で22日に採取した飲用水から、大人の飲用基準(1キログラム当たり300ベクレル)を超える放射性ヨウ素131、370ベクレルが検出されていたことが30日、分かった。北千葉浄水場でも336ベクレル。
28日に採取した水から放射性ヨウ素は検出されておらず、県は現在、飲用を控える呼び掛けはしていない。」
えっ!と驚くニュースである。28日の水が大丈夫なのが30日に発表されている。つまり、1日後に汚染が判るのだから、22日の汚染が判ったのは23日なのだ。
その発表を抑えていた。そして28日に汚染がなくなったのを見て、30日に発表している。発表を遅らせたのは、東電でも政府でもない。私たちの味方、自治体なのだ。私たちの最後の頼りは自治体が命を守ってくれることだ。
でも、現実はその間に、水道水を飲んだ市民葉被曝した。千葉県民は県税は払わなくても良いだろう。
千葉県!! しっかりしてください。自治体が住民を守らなければ誰が守るのですか! 千葉県の人は、発表された時にはすでに飲んでいる。
おそらくは東京の浄水所のことで、政府から圧力がかかったのだろう.その場合は、千葉県は「政府からの圧力の内容」を公表すべきであり、県民に汚染水道を隠す方向に行ってはいけない。何のための自治体なのだ。
このことで各地の水道の発表はまったく信用できなくなった。自治体は福島原発の責任を持っているわけではない。せめて、正しい情報を早めに報道して欲しい。
「水道は大丈夫だ」と言っているが、大丈夫ならなぜすぐ発表しないのか。私たち住民は飲んだものをはき出すことはできない。大丈夫なら隠す必要がない。大丈夫でないから隠す。
私たちは自分たちで警戒しよう。それは将来のある子供ための親の責任だ。負けるか!
(平成23年3月30日午後5時執筆)
武田邦彦