C'est l'âge de plaisir, soixante-dix-sept ans!2013/11/14 22:06:00

色づく室町御池。


色づくミュンヘン。


母の誕生日。


今年の誕生日で満77歳になった私の母である。
喜寿の祝いは数えでするべきだったけれど(喜寿に限らずこういうのはなんでも数えで祝うのが日本の慣わしだが、十三詣りくらいまでは数え年で祝うのよということを覚えていても、成人式あたりから数えだろうが満だろうがどうでもよくなり、人生が下り坂になると歳をとることにそんな先取りをするのを嫌うもんであるから)、去年はそんなこと露にも思わなかった。去年の秋、母は白内障の手術を受けた。さらに、だんだん足の具合がよろしくなくなってきて介護サービスを受けるための手続きに、私たちは追われていたところだった。正確に述べると私が追われていたのは仕事に、であって、手続きに追われていたのは弟嫁である。一緒に暮らしていながら、ほんとうに私ときたら毎日のルーティンホームワークが精一杯で、プラスαには何もできなかったのであった。私はこう言ってはなんだがそのへんの中途半端なサラリーマンの半分くらいしか給料はもらっていないけれど、彼らの100倍くらい忙しいのである。ひとり娘はバレエで生きていくことをおっかなびっくりながら決意した頃で、発表会やコンクールや、毎日のひとつひとつのレッスンの準備を、私におんぶにだっこ状態からなんとかひとりでこなさなくてはと試行錯誤していた。はっきり言って、足元の覚束ない母がよく転倒していたとはいえ、生来頑健にできているのでそれまで怪我に及んだことは一度もなかったし、怪我といえばよほど娘のほうが怖いのであった。一日も休めない状況の中ではささいな負傷が致命傷にもなる。毎日、娘の食事と体調管理と、疲労回復の手助けに私の時間と精神は費やされていて、その空き時間全部会社の仕事につぎ込んで、ごく稀に空く隙間風のような数分間を、母の様子を見るのに使ったくらいであった。弟夫婦とて笛吹けどちっとも勉強しない(笑)ひとり息子に手を焼いていたし気がかりでもあったに違いないけど、それを放置して、母の健康と身の回りのもろもろをよく見てくれていた。母がひとりでいる平日の日中はどちらかが来て、母に顔を見せてくれていた。そんななかで通過儀礼のように母の76歳の誕生日があり、75歳の時には後期高齢者になっちゃったねなんて笑っていたが、76歳というのはそれに1足したくらいの感慨しかなく、たぶん本人も、喜寿の祝いはまったくと言っていいほど思いつかなかったのである。

喜寿というのは、「喜び」という字の旧字が七十七と見えることに依るのだが、「77」とアラビア数字で並べても、たいへん喜ばしいものに見えるではないか。二つ同じ数字が並ぶのは、どの数字でもぞろ目といって縁起がいいけれど、「7」だとなおさらである。これでもうひとつ7がくっついて「777」になると誇り高いパチンコ文化の国の住民としては大勝利を想像せずにはいられない。野球では7回になると表でも裏でも風船が飛ぶし、サイコロの目は表と裏を足せばどれも答えは7だし、カラスは七つの子があるから啼くのである。
関係ないが、70年代後半をティーンエイジャーとして青春を謳歌した私は、77年というとピンクレディーの曲の中でも一等好きだったカルメン77とか、ジュリーの憎みきれないろくでなしとかが口をついて出てくる。くそ読売の中でたった二人例外的に好きだった王選手(もうひとり好きだったのは高田選手)のホームラン世界記録もこの年だったはず。
でも私は、数字は7より8のほうが好きで、いちばん好きな数字はなぜか5である。さてなぜでしょうか(笑)。当てたらエラい〜


母は27歳で結婚した。父が生きていれば金婚式を祝えたのになあ(親が金婚式だあ、なんて歳月を重ねたということは、私もそういう年齢になるのである)。しかし、今となってはたぶん母ももうどうでもいいと思っているだろうが、母は父との人生、幸せに満ち満ちていたとは言い難い。そんなもん50年もべったり一緒にいたとして何の嬉しいことがあろうか。娘を助けて世話をした孫も外国に行ってしまったことだし、母は今、それなりに身軽になった日々をスルメを噛むように楽しみたいと思っているはずだ。大事にしている植木と猫の世話を以前のようにできるようになりたいし、できればもう少しひとりであちこち出歩けるようになりたいであろう。母に母らしい日常をプレゼントし、「ああいっときより少し若返ったやろか私」みたいな喜びをたとえわずかな時間であっても感じさせるために、共生する私自身も、生きかたを少し修正する時がきたと思っている。

Idiot...2013/11/19 12:01:00

(写真は「田中龍作ジャーナル」11月18日より)


東日本大震災の混乱を収拾できないお子ちゃま内閣でおろおろしていた民主党をののしり、自民党のほうが何倍もましだと声高に発言していた人がたくさんいたが、この事態になっても、いまなお本当にそう思っているのだろうか? 民主党はほんとうにスカポンタンだったけれども、それでもジミントーの数万倍ましだった(注:野田が首相になる前まで)。混乱は続いただろうし、福島原発が危険であることは同じだろうし、列島の汚染が進むのも同じだろうし。だけど、憲法改悪や秘密保護法なんて話は出なかっただろう(わかんないけど)。お子ちゃまなりに、もうちょっとバカ正直な政治をして(わかんないけど)、おめーらあほやろーと多方面からいわれながら、でも、やってることはこっち(国民)の側からはよく見えたんじゃないか。……ま、わかんないけどね。なんたって「亜ジミントー」だからな。「自由民主党」の「自由」を取っただけの党名だもん、ジミントーのできそこないだったわけだよ、といったらジミントーのほうが「できてる」みたいにきこえるだろうけど、「悪党」より「悪党のできそこない」のほうがましだ。

反対の声を挙げなくてはいけないんだよ、アホアベのやってることすべてに。アホアベの存在自体にもNOといいたい。気持ち悪い。今、自分の人生で最悪、この国。


ではいくつか引用。

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「田中龍作ジャーナル」11月18日
http://tanakaryusaku.jp/2013/11/0008221

そして、メディアは日本を戦争に導いた
2013年11月18日 17:37

昭和の暗い時代と似てきたことに二人は警鐘を鳴らす。

「背筋が寒くなると同時にマスコミに怒り」。歴史に詳しい2人の作家(半藤一利、保阪正康両氏)が対談した『そして、メディアは日本を戦争に導いた』(東洋経済新報社刊)を読み進めるうちに、こうした思いがこみ上げてきた。

同著は半藤氏が自民党の改憲草案に愕然とするところから始まる―
表現の自由を定めた憲法21条の1項は原行憲法と何ら変わりない。だが「公益及び公の秩序を害することを目的とした活動を行い、並びにそれを目的として結社をすることは、認められない」とする第2項が新設されている。
半藤氏はこれを報じた新聞をビリビリと引き裂いてしまった、という。その怒りを次のように説明する―

「公益」「公の秩序」とはいくらでも広げて解釈が可能である。要するに「権力者」の利益と同義であり、それに反するものは「認められない」。すなわち罰せられる、弾圧されることは明らかだ。昭和史が証明している。
改元から昭和20年8月15日までの昭和史において、言論と出版の自由がいかにして奪われてきたことか。それを知れば、権力を掌握するものがその権力を安泰にし強固にするために拡大解釈がいくらでも可能な条項を織り込んだ法を作り、それによって民草からさまざまな自由を奪ってきたことがイヤというほどよくわかる。権力者はいつの時代にも同じ手口を使うものなのである。
改憲草案の9条2項は「国防軍創設」を明言し、集団的自衛権の行使を可能にする。不戦の誓いである憲法9条を戦争ができる条文に変えているのが、改憲草案の真髄だ。安倍政権の真骨頂でもある。


11日、TVキャスターたちが「秘密保護法反対」の記者会見を開いた。筆者が「遅きに失したのではないか?」と質問すると、岸井成格氏(TBSに出演/毎日新聞特別編集委員)は「こんな法案がまさか通るとは思っていなかった」と説明した。
ベテラン政治記者の岸井氏が、自民党の改憲草案を読んでいないはずはない。安倍晋三首相のタカ派的性格を知らぬはずはない。

半藤氏と保阪氏はメディアの戦争責任を厳しく追及する。軍部の検閲で筆を曲げられたと捉えられているが、そうではない。新聞は売上部数を伸ばすために戦争に協力したのである。
日露戦争(1904年~)の際、「戦争反対」の新聞は部数をドンドン減らしたが、「戦争賛成」の新聞は部数をガンガン伸ばした。日露戦争開戦前と終戦後を比較すると次のようになる―

『大阪朝日新聞』11万部 → 30万部、
『東京朝日新聞』7万3,000部 → 20万部、
『大阪毎日新聞』9万2,000部 → 27万部、
『報知新聞』  8万3,000部 → 30万部
『都新聞』   4万5,000部 → 9万5,000部

いずれも2倍、3倍の伸びだ。半藤氏は「ジャーナリズムは日露戦争で、戦争が売り上げを伸ばすことを学んだ」「“戦争は商売になる”と新聞が学んだことをしっかりと覚えておかねばならない」と指摘している。

半藤氏はとりわけ朝日新聞に厳しい。満州事変が起きた昭和6年当時に触れ「朝日新聞は70年社史で“新聞社はすべて沈黙を余儀なくされた”とお書きになっているが、違いますね。商売のために軍部と一緒になって走ったんですよ」と。
『大阪朝日』は満州事変直後までは反戦で頑張っていたが、不買運動の前に白旗をあげた。役員会議で編集局長が「軍部を絶対批判せず、極力これを支持すべきこと」と発言した。発言は憲兵調書に残っている。会社の誰かが憲兵に会議の内容を渡した、ということだ。

「民主主義のために新聞・テレビが戦っている」などと ゆめゆめ 思ってはいけない。ブッシュ政権のイラク侵攻(2001年)を小泉首相が支持すると、日本のマスコミはこぞって戦争賛成に回った。
国民に消費税増税を押し付けながら、自らには軽減税率の適用を求める。これがマスコミの実態だ。彼らは部数を伸ばし視聴率を上げるためなら、国民を戦争に導くことも厭わない。

(出典:『そして、メディアは日本を戦争に導いた』より)
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下記リンクも読まれたし。

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「レイバーネット」
国会前で「秘密保護法反対」座り込み始まる~新社会党が呼びかけ
http://www.labornetjp.org/news/2013/1118shasin
「Finance GreenWatch」
スイスメディアも日本の特定秘密法案に懸念
http://financegreenwatch.org/jp/?p=38379
「かっちの言い分」
ばかな自民党の補完野党が、戦後最大の悪法制定に加担する
http://31634308.at.webry.info/201311/article_15.html
「カレイドスコープ」
秘密保護法案21日にも衆院通過か、そのとき自民党も終わる
http://kaleido11.blog.fc2.com/blog-entry-2484.html



「村野瀬玲奈の秘書課広報室」11月19日
「みんなの党」が特定秘密保護法案成立に向けて自民党に協力。「みんなの党」に抗議したい。
http://muranoserena.blog91.fc2.com/blog-entry-5024.html

(抜粋)

「みんなの党」が自民党に協力する「合意」がなされたと報道されています。みんなの党は自民党と違いはないと思っていましたからそんなに驚きはありませんが、「残念」です。それに触れたツイートで、同意できるもの、私が気づかなかったことを指摘していたものをメモ。

Pumpkin King @japanwings
みんな反対してるのに、どこらへんが「みんなの党」なのでしょうか?

はたともこ @hatatomoko
みんなの党が秘密保護法案で自公と修正合意、賛成するとの報道。首相が特定秘密の指定・基準作成など「首相が指揮監督」の修正内容。右傾化・軍国主義化の張本人・安倍総理が監督すれば、改善どころか改悪!みんなの党の山田太郎・川田龍平参院議員は反対勉強会の呼びかけ人。一体どうなっているのか。

Shoko Egawa @amneris84
この報道が事実なら、みんなの党は終わりですにゃ。官僚支配の打破を言いながら、官僚の情報支配を促進する法律に協力するとは。 →秘密保護法案:与党とみんなの党 19日大筋合意の見通し

徳永みちお @tokunagamichio
プライムNを見ていたら、みんなの党の浅尾が、特定秘密の指定を「政府」ではなく「首相」が定めるとした案を提示して特定秘密保護法案に賛同するとアホな事言ってたけど、、それって首相の胸三寸で、どんな倒閣運動も特定秘密違反ということで公安を使って阻止出来るようになるということじゃん!

ジャーナリスト 田中稔 @minorucchu
特定秘密保護法案の修正協議。けさ、NHKで安達宜正解説委員が指摘した通り、みんなの党が与党と合意する方向になった。ただ、衆議院の採決はこれから。参議院もある。反対世論を盛り上げ、廃案に。民主主義を守る戦い。

renbou-T @renbouT
秘密保護法案の「修正」協議でわかったことがある。法案を自公は胸を張って語れないのだ。だから法案成立にむけた共同戦犯が必要なのだ。国民の圧倒的な共感・支持を得られず成立させられる法律は法律と呼べるのか。与党がどんな形で法案を強行しようとも、必ず大波乱がおきる。

満田夏花 @kannamitsuta
本日、40人の市民が、みんなの党を中心に議員事務所まわりをまわり、「妥協せずに、反対を!」と訴えました。
明日(11/19)もやります!
⇒ ☆市民500人で国会に行こう!☆ STOP!! 秘密保護法 みんなのアクション

深草 徹 @tofuka01
特定秘密保護法案、自民、公明には反対を、みんな、維新、民主には部分的修正で成立させてはならないことを一人ひとりの創意と工夫で訴えましょう。この1週間、インターネットの力で生まれ変わりつつあるグラスルーツ・デモクラシーの輝かしい成果を歴史に刻みつけるべく頑張ろうではありませんか。

キレネンコ 特定秘密保護法案にNO @YumGreens
正念場です。みんなの党本部に明日の朝行ける人は行きましょう。
みんなの党は、自民の〝補完勢力〟として、秘密保護法を明日採決しようとしています。もう声を上げるのが明日しかないのです。

社民党OfficialTweet @SDPJapan
【秘密保護法案 廃案しかない】
秘密保護法案に反対する超党派国会議員の街頭宣伝が13日、東京・有楽町で行なわれ、社民、民主、共産、生活、新党大地各党の議員が参加した。
(社会新報11月20日号)


さらに重要な指摘を追加。


ののまみ 秘密保護法反対を議員に伝えよう @nonomami
フクイチ4号機燃料棒取り出し・・・わざと秘密保護法とぶつけてくる・・・同時多発で情報操作。秘密保護法のニュースが消える・・・これぞ「静かにやろうぜ」の<ナチスの手口

兵頭正俊 @hyodo_masatoshi
御用メディアの4号機の伝え方は、典型的な愚民観に基づいている。つまり取り出し作業が失敗したときに愚民どもに非難されないように、ニュースとしては流す。しかし、愚民どもがパニックに陥らないように、真実は語らない。これが、特定秘密保護法案を先取りした「公益を図る目的」の報道なのである。

FUJII Hiroyuki @fjhiro3
戦前も大政翼賛会化して民主主義が破壊されたわけだがまた繰り返すのか。「公明・維新・みんな」の罪は重い。
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数日前の、愛するウチダのツイート。

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内田樹 @levinassien
電話取材で「小泉元首相の脱原発発言をどう思うか?」アンケート。小泉さんがフィンランドに行ってそこで放射性物質処理の難しさを知って反原発に転じたというストーリーを本気にしているジャーナリストがいるとしたら、よほどナイーブな方でしょうとお答えしました。

内田樹 @levinassien
フィンランドに行くまで放射性物質の処理の技術的困難さについて「知らなかった」政治家が日本の原子力行政のトップにいたという話を信じる人がいることが僕には信じられません。彼は「複雑な問題を単純な問題に還元する」政治技術の達人です。そのことをみんなもう忘れちゃったのかな。

内田樹 @levinassien
かつては靖国神社公式参拝の有無に外交問題を縮減して「首相が靖国に行くかゆかないかを世界中が固唾を呑んで見守る」という特権的状況を作り出しました。その次は日本社会のすべてのシステム不調を「郵政民営化されていないからだ」というシングルイシューに還元して選挙に圧勝しました。

内田樹 @levinassien
複雑な政治的ファクターをわかりやすいシングルイシューにとりまとめて、それを仕上げて「すべては解決した」と言い切って、ほんとうの問題から国民の目をそらせるように仕向ける技術において、小泉さんは天才です。たいしたものです。今だってすべてのメディアが手のひらで転がされている。

内田樹 @levinassien
今の問題は「最終処理場があるのか、ないのか」だけに縮減されました。「ない」なら原発を止める、はい、おしまい。それまでの原子力行政のすべての失態と犯罪的行為についてはさらりとスルー。「処理場がある」なら原発再稼働を阻害する理由は何もない、という話になります。

内田樹 @levinassien
安倍自民党のアイディアは、小泉反原発をレバレッジにして原発問題を「ゴミ捨て場の有無」に縮減し、「捨てる場はある、だから原発再稼働に問題はない」という結論に世論を誘導することだと僕には思えます。どこにあるのかって?安倍さんが「完全にブロック」したがっているあそこですよ。

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まったく、いったいどこのどなたさんたちがジミントーを支え続け、アホアベを育てて担ぎ出し、またしてもジミントーを勝たせて、第二次大日本帝国へと突き進ませているのか。ジミントー支持者たちに唾吐きたい気分だが、その唾は私自身に跳ね返る。この事態は私たち全員の怠慢の賜物だ。だからこそ、いまはなにがなんでも反対の声を挙げなくてはならない。

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「原発隣接地帯から: 脱原発を考えるブログ」
β線汚染物質、明らかに海へ
http://fkuoka.blog.fc2.com/blog-entry-971.html

「JANJAN Blog」
子どもたちに負の遺産は残せないー熊谷あさ子さんの遺志ー
http://www.janjanblog.com/archives/103763

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下記は少し前のエントリーだが、いま一度読み返したい。

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「福島 フクシマ FUKUSHIMA」
汚染水より深刻  使用済み核燃料の取り出し ――収束作業の現場からⅡ
http://fukushima20110311.blog.fc2.com/
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今朝の新聞には燃料棒取り出し!と嬉しそうな見出しが躍っていた。なんだか「できたよママ!」みたいな。しかしとてつもなく危険なのだ。危険は危険なのである。国は知っているのだ。再度村野瀬さんち。

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「村野瀬玲奈の秘書課広報室」
関東以北への「警戒」
http://muranoserena.blog91.fc2.com/blog-entry-5025.html

これは一つの重大な警告。

ケイシー まつおか @Casey_Matsuoka
危機管理会社より連絡がありました。
18日から2週間、警戒レベルが上がります。
「火急の用以外の東北・関東へ渡航自粛」から
「関東以北への全面渡航自粛」に。
子供がいるアライアンス企業従業員に
家族の帰国を勧め、帰国できない場合も
すぐに出国できるよう常時準備を要請されています。
2013年11月17日 5:34 AM

ケイシー まつおか @Casey_Matsuoka
【緊急のお願い】
大地震、原発事故の被害状況は
まず在日米軍、在日公館、主要外資系企業に
伝達されます。
地震発生時は在日米軍の動きにご注目下さい。
また、外資系企業のお知り合いのご家族からも
情報を収集して下さい。
3日分の食料・飲料水・防寒具・薬品等の
ご常備もお願いします。
2013年11月17日 5:44 AM


なぜかといえば、『東電福島第一原発の燃料棒取り出し作業には人類史上最大級の危険が伴うと思った方がよいのか。 (4)』で書いたことが理由と考えられます。

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この警告を押さえつつ、騒ぎに乗じどさくさにまぎれて全部やりたい放題しようとするアホアベ一味を放置してはならない。ったく、サイテー。

Toute colorée, la ville !2013/11/20 15:10:03

御苑、石薬師御門から西を望む。
自転車が通るので轍ができている。
市内の有名紅葉どころはもっと鮮やかに色づいているそうだが。
街の真ん中、御苑は染まりかたがちょっと控えめ。
でもここ2、3日の冷え込みできゅんと色が深くなるはず。
常緑樹とのコンビネゾンも悪くなかんべ。
何が好きって、大きな大きな銀杏の木の、黄金ともいうべき美しい黄葉が大好きな私。

ほんとうのこといえば、国や地域や社会がどうなろうと、どうでもいい。
大切な人、大切なものは多数ある。しかし、いちばん大切な存在はたったひとつだ。そのたったひとつが息災であればいいのだ。
美しいものを見るとそんなエゴイズムが頭をもたげるのだが、なにゆえだろうか。

"La vie est ailleurs."2013/11/21 17:10:35

10月28日に、西川先生は亡くなった。
それを知ったのは3、4日後の、地元紙の小さな訃報記事だった。
二年ほど前だったか、大空先生にお目にかかった時、西川先生のご体調はあまり思わしくないようなことをうかがっていたが、その数年前には目を手術されたという噂も耳にしていたし、お歳もお歳であるからしかたのないことだろうと思っていた。
しかし、西川先生は昨年の11月、だからほぼ一年前ということになるんだけれども、胆管がんが見つかり、緊急入院され闘病生活を送られていたのだった。
それ以前は、寄る年波ということ以外に大きな不調はなく、奥様と二人で被災地を訪ねて歩かれるなど、変わらず思索と執筆に取り組んでおられたという。
西川先生は、フランス留学中にMai 68を体験され、それが以降の生きかたや研究生活に大きな影響を与えたことをずっと書き続けてこられた。
私は西川先生のゼミ生ではなかったし、入学前はお名前も存じ上げなかったが、大学院の同期生の中には、西川先生の講義を聴きたいがために遠方から通学しているという子がたくさんいた。
私の師である大空先生も、ゼミの初日、「西川先生に引っ張られてさ」、大学院の教職に就いたということをおっしゃって、ならば心して西川先生の講義は受けなくちゃと力が入ったものだ。
何度か接するうち、私はすっかり西川先生の虜になっていた。講義は難解であった。著作も難解であった。でも、発せられる言葉をじかに聞くときも、著作を読み進むときも、いずれにも共通するその物静かな語り口とは裏腹な、月並みだが「ほとばしる情熱」といったものを感じないではいられなかった。柔和な表情の向こう側で、その思索の無限に熱いさまが絵にならない絵となって仁王立ちし、迫ってくるようだった。
中途半端な社会人学生だった私は、大空先生ゼミでなければついていけなかったし、論文の落としどころもつかめなかったに違いないが、もし西川先生についていたら、研究生活をもっと続ける気になっていたかもしれない。西川先生には「終わり」や「線引き」はなかった。先生のテーマは文字どおり死ぬ瞬間まで考え続けなければならないものだった。結論など出せないのだった。思索の深淵の奥深くまで、一緒に潜ってみたい衝動に駆られたけれど、保育園児の子育て真っ最中だった私にはそれ以上学費も時間も用意できなかった。いまは無理だけれど、いつかまた教えを乞う日が来る。そう信じていたし、二年前に大空先生に会って、会おう会おうそうしようという話がまとまりそうだったのに、私はやくざな広告稼業に心身と時間をすり減らすばかりだった。悔いても悔いても、もう西川先生は天に召されてしまった。もう西川先生には会えないのだ。

 ***

(略)
「現代のエネルギーの中心をなす原発の問題は、新植民地主義の典型例である。新しい植民地主義の最も単純明快な定義は私の考えでは、「中核による周辺の支配と搾取」であるが、これは「中央による地方の支配と搾取」といいかえてもよいだろう。中核と周辺はアメリカと日本のような場合もあれば東京と福島のような場合(国内植民地主義)もある。この2種の植民地の関係は複合的であり、また中核による支配と搾取を周辺の側が求めるという倒錯した形をとることもありうるだろう。」
『植民地主義の時代を生きて』西川長夫(著) 平凡社 (2013/5/27)より
(略)
父のこの著書にふれて、さまざまな箇所で、積み重ねてきた自分の実感が言語化され、腑に落ちてゆくような感覚を持ちました。
父は70代に入って、体力の衰えを自覚しながらも、中国、韓国、台湾といったアジア諸国へ積極的に出かけ、多くのシンポジウムで講演し、現地の人達との交流を深めてきました。それは、日本の植民地で生まれ育ち、軍国少年であったという自分のルーツに向き合い、問い続けるための行動の一つだったのかもしれません。
今回、父の死を受けて、彼の考えのほんの一端を紹介することが、自分なりの父への供養の一つだと考えました。自分にとって特にこの半年は、父とのあらたな出会いの期間であった気がします。父は他界しましたが、父との出会いをこれからも続けてゆくつもりです。父のことを考えることで、父とは違う自分なりの考え、生き方も確認してゆきたいと思います。
(略)
Pianoman Rikuo [KIMAGURE DIARY]「父西川長夫の死に寄せて」より
2013/11/02(土) 19:05

***

西川先生のことを書かなくちゃ、と思いながら、喪失の大きさに呆然として何も手につかなかった。先生がくださった著書『フランスの解体?』には、Mai 68のさなかに学生たちがパリ中の壁に書いたメッセージが記録されている。本エントリのタイトルはその中のひとつである。「生は彼方に。」

Vraiment idiot!2013/11/25 15:26:12

(この画像のツイート)
ジャーナリスト 田中稔@minorucchu
「特定秘密」を指定する行政機関の長とは、こんなに多かったのか。本日、山本太郎議員の質問主意書に対して安倍首相が回答した。本当にオイオイ、だね
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……脱力。ほんまに、阿呆につける薬、あらへんわ。

この法案に賛成という人が、アホアベ一味以外に、一般国民の中に存在するということが信じられない。ねえ、まじめに考えてる?

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●Japan Subculture Research Center
“What are the criteria of these possible secrets?”
“Well…it’s a secret.”
Japan’s Kafkaesque Special Secret Protection Bill threatens to destroy freedom of speech
「秘密になるかもしれないという情報の基準は何ですか?」「えーと、それは秘密です」日本のカフカ的な特定秘密保護法が言論の自由破壊の脅威となる
http://www.japansubculture.com/what-are-the-criteria-of-these-possible-secrets-wellits-a-secret-japans-kafkaesque-special-secret-protection-bill-threatens-to-destroy-freedom/
Posted by Nathalie-Kyoko Stucky and Jake Adelstein on Thursday, November 14, 2013
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ほかの国に笑われたって、この際、いまさら、べつにいいけどさ。
笑われても煙たがられても嫌われても、少なくともこの地に住む自分たち自身にとって「まともな共同体」でありたい、と思うやん。大多数がそう思っているはずやん。なんでアホアベ一味が政府にいるわけ? むかつくわあ違憲政府め。

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■ こんなことで、いいのだろうか 秘密保護法案 / 日本版NSC
http://osakanet.web.fc2.com/himituhogohou/ikensyo2.html
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内田樹 @levinassien
批評性というのは「暴れん坊な知性」のことだと藤村さんが言ってましたけれど、これは僕がつねづね申し上げていることと同じだと思います。「定型に収めようとする抑圧に対する反発」と「広々とした射程」がないと批評は成立しませんから。

内田樹 @levinassien
打ち上げのとき、藤村さんから「いま一つだけ法律を作っていいと言ったら、どんな法律を作りますか」と質問されました。藤村さんの答えは「鎖国」。僕の答えは「廃県置藩」。グローバル化に対する危機感、サイズの小さな共同体の再建ということをふたりとも考えていました。不思議な符合。

内田樹 @levinassien
佐藤学先生から「特定秘密保護法案に反対する学者のアピール」賛同者に加わって欲しいという要請が来ました。もちろん賛同しました。28日の記者会見で発表されるそうです。これだけ世論が反対しているのに、それとはまるで無関係に国会は法案成立に向かって動いています。

内田樹 @levinassien
どうして議員たちがこんなに世論に鈍感でいられるのかといえば「当分選挙がないから」です。それだけ。来月選挙があるなら「こんなこと」はできません。次の選挙(うまくすれば3年後)までには法案に反対したことを有権者たちはころっと忘れて、また自民党に投票するだろうと思っている。

内田樹 @levinassien
有権者にできることは、これからあとのすべての選挙で特定秘密保護法案に賛成した政党の候補者を全員落とし続けることです。それ以外に民意と官邸のあいだを架橋する方法はありません。民意を侮ると痛烈な反撃を受けるということを統治者に知らしめなければなりません。

内田樹 @levinassien
JAからの依頼原稿があるのを忘れてました。「農業について」4800字、さらさら。食文化とは「他集団から見るとゴミにしか見えないものを食べることで資源を分散し、生き延びる確率を高めるための生存戦略」であるというお話を書きましたところでお昼ご飯。ルマンのサンドイッチです。

内田樹 @levinassien
安定的に食糧を確保するもっとも適切な方法は「他人が食べないものを食べる」ことです。そのために人類は主食となる植物をずらし、不可食物の可食化の技術を「秘儀」化し、主食には発酵物(他人からは「腐敗しているので食えない」としか思えない臭気)をまぶして来たのでした
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発酵食品は、免疫力アップに効くよ。我が家でも毎日何らかの発酵食品をいただくよう心掛けている。残念ながら納豆は全員嫌いだけどね。バイキンみたいなアホアベ違憲政府の、汚い細菌に感染してアホになったら人間としておしまいや。

ほんまに、おしまいやでアホボケカスー

Il faut dire NON !!!2013/11/26 10:46:43

昨日、ほんとうに「気まぐれ」という形容がぴったりだったが、いちにち雨だった。

傘の女性は私ではありませんのよ。

ガラケーカメラでは、雨に濡れた落ち葉の、申し訳なさげにその葉おもてに曇天を映した美しさがまったくといっていいほど伝わらないが、水を打った庭がつややかで美しいのと同じで、雨水で湿った枯葉はどことなく色っぽいのである。


肝腎なことは、声を挙げ続けることである。
とにかくあほぼんアベシンゾーと仲間たちジミントーは、前から最悪集団だったが、いままさに史上最悪のど阿呆なバイキンと化している。ちょっとやそっとの対策では増殖を防げない。壊滅させるには超強力抗菌除菌スプレー、そしてアホの感染を防ぐには特効ワクチンが要るのである。スプレーも、ワクチンも、ここでは私たちの声である。意志である。

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●秘密保護法を考える市民の会
2013年11月26日 (火)
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写真じゃわからないけど、けっこう降っている。

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日本国のすべての衆議院議員と参議院議員: 核実験反対3200万人署名のはじまり・杉並から日本全体へ、秘密保護法案の廃案を強く求めます。
署名HPはここ
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ジミントー(またの名をジタミ)が目の上のたんこぶ扱いしている憲法。いまいちど読めば、いまのアホアベ政権がすでに憲法違反政府であることは1行目から明白なのだ。


日本国憲法
(昭和二十一年十一月三日憲法)

 日本国民は、正当に選挙された国会における代表者を通じて行動し、われらとわれらの子孫のために、諸国民との協和による成果と、わが国全土にわたつて自由のもたらす恵沢を確保し、政府の行為によつて再び戦争の惨禍が起ることのないやうにすることを決意し、ここに主権が国民に存することを宣言し、この憲法を確定する。そもそも国政は、国民の厳粛な信託によるものであつて、その権威は国民に由来し、その権力は国民の代表者がこれを行使し、その福利は国民がこれを享受する。これは人類普遍の原理であり、この憲法は、かかる原理に基くものである。われらは、これに反する一切の憲法、法令及び詔勅を排除する。
 日本国民は、恒久の平和を念願し、人間相互の関係を支配する崇高な理想を深く自覚するのであつて、平和を愛する諸国民の公正と信義に信頼して、われらの安全と生存を保持しようと決意した。われらは、平和を維持し、専制と隷従、圧迫と偏狭を地上から永遠に除去しようと努めてゐる国際社会において、名誉ある地位を占めたいと思ふ。われらは、全世界の国民が、ひとしく恐怖と欠乏から免かれ、平和のうちに生存する権利を有することを確認する。
 われらは、いづれの国家も、自国のことのみに専念して他国を無視してはならないのであつて、政治道徳の法則は、普遍的なものであり、この法則に従ふことは、自国の主権を維持し、他国と対等関係に立たうとする各国の責務であると信ずる。
 日本国民は、国家の名誉にかけ、全力をあげてこの崇高な理想と目的を達成することを誓ふ。

(以下抜粋)

第二章 戦争の放棄

第九条  日本国民は、正義と秩序を基調とする国際平和を誠実に希求し、国権の発動たる戦争と、武力による威嚇又は武力の行使は、国際紛争を解決する手段としては、永久にこれを放棄する。
○2  前項の目的を達するため、陸海空軍その他の戦力は、これを保持しない。国の交戦権は、これを認めない。

第三章 国民の権利及び義務

第十三条  すべて国民は、個人として尊重される。生命、自由及び幸福追求に対する国民の権利については、公共の福祉に反しない限り、立法その他の国政の上で、最大の尊重を必要とする。
第十四条  すべて国民は、法の下に平等であつて、人種、信条、性別、社会的身分又は門地により、政治的、経済的又は社会的関係において、差別されない。

第十章 最高法規

第九十七条  この憲法が日本国民に保障する基本的人権は、人類の多年にわたる自由獲得の努力の成果であつて、これらの権利は、過去幾多の試錬に堪へ、現在及び将来の国民に対し、侵すことのできない永久の権利として信託されたものである。


ビニール傘が写りこんじゃいました、の巻。

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●【秘密保護法案に反対の一票を!有権者を裏切らないで-署名】第二次集約11月末  
国会議員のみなさん、有権者は、あなたを見ています。秘密保護法案に反対の一票を! 緊急署名はここからお願いします

48時間緊急署名:11月21日(木)6時までに集まった署名は、33,878筆
自民、維新、みんな、民主、公明の各党の国会議員10人にあてて提出

関西選出の国会議員 地元事務所連絡先
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ナチスの手口を学べばいいなんてふざけたことを一瞬でも口にする究極のアホが副総理。ツワネ原則を「民間団体の見解」としれっと流す底なしのアホが総理。いくら違憲選挙で、真の得票数は少なかったとはいえ、わずかでもこんなど阿呆たちに投票した人たちがいるということが信じられない。

肝腎なことは声を挙げ続けることである。
今最優先で、真摯に取り組み、考え、話し、行動しなくてはならないこととはどういうことなのか。「お・も・て・な・し」ごっこや「ヒ・ミ・ツ」ごっこではないのである。

だいたい、なんなん、「お・も・て・な・し」っていまさら。ゆうてたお嬢さんに興味はないけど、この語をおめでたそうに嬉しげにもてはやすメディアの鈍感ぶりが恐ろしい。
私はオリンピック招致も反対だ。汚染されたにもかかわらず各地から旅行者が来るのはありがたいことだ。しかし、スポーツの祭典などを主催する場合ではない。そんなことに何百億円もかけている場合ではないということは、まともな日本人ならわかるはずだ。なんとか中止に追い込みたい! 各国の委員会が言えばいいんだよ、「うちの選手団の健康に配慮して東京五輪はボイコットします」
参加国ゼロなら中止だよね。

ちなみに今日は、晴れ。青空に銀杏がきれいだ。

Il faut continuer a dire NON !!!2013/11/26 11:55:07

採決が始まり、衆院国家安全保障特別委員会で委員長席に詰め寄る野党議員。左奥は森雅子特定秘密保護法案担当相=国会内で2013年11月26日午前11時13分、小出洋平撮影

<秘密保護法案>衆院特別委で可決 与党強行
毎日新聞 11月26日(火)11時38分配信

 自民、公明両党は26日朝の衆院国家安全保障特別委員会の理事会で、同日午前の特定秘密保護法案の審議終了後に採決し、同日午後の衆院本会議に緊急上程することを提案した。採決に賛成しているみんなの党を除き、慎重審議や廃案を求める民主党、日本維新の会など野党各党は反対した。また同日午前、与党と日本維新の会、みんなの党の4党による修正案に対する特別委での質疑が安倍晋三首相らが出席して行われた。与党は審議後に緊急動議を提出して起立多数で採決を強行し、与党とみんなの党の起立による賛成多数で可決した。同日中に同法案を衆院通過させる方針だ。

 安倍首相は「早期に法案が成立するよう努力する」と述べ、今国会成立への意欲を強調した。一方、維新などが求めている特定秘密指定の妥当性をチェックする第三者機関の設置については「法案成立後に内閣官房に準備室を設置し、必要な検討を始める。その検討結果を踏まえ、具体的な措置を講じる。私は設置すべきだと考えている」と述べた。維新は制度の詳細を説明するよう求めていた。

 与党側は、この日の特別委の審議が全国にテレビ中継されていることを考慮。「首相がいる場で採決を強行する姿を国民に見せてはまずい」(自民党関係者)として、質疑を終えて首相が退席した後のタイミングで採決を強行した。

 維新の国会議員団は26日午前、国対役員会などで対応を協議した。松野頼久幹事長は「なぜこんなに急ぐのか分からないという国民の声を、しっかり受け止めるべく行動していきたい」と強調。「合意に基づかない採決は応じられない。特別委(採決)は欠席になる。本会議も欠席になる」と述べた。特別委の質疑に出席した上で退席した。

 政府・与党は参院に法案を送付し、会期末の12月6日まで約1週間の「スピード審議」で成立を狙う。しかし与党内には安倍政権の強引な国会運営を懸念し、「対決型法案だけに会期延長なしで成立は難しい」(幹部)との指摘も残る。

 秘密保護法案は、特定秘密を「漏えいが安全保障に著しい支障を与えるおそれがあり、特に秘匿が必要なもの」と定義。(1)防衛(2)外交(3)特定有害活動(スパイなど)防止(4)テロ防止--の4分野で、閣僚ら行政機関の長が指定する。特定秘密を漏らした公務員は最高10年の懲役が科される。

 一方、法案には「国民の知る権利」「報道の自由」に配慮するとしているが、「著しく不当な方法」による取材は処罰対象となる。

 また、みんな、維新両党と与党の修正合意で、特定秘密の指定が30年を超える場合は内閣の承認が必要とした政府案に、60年を超えた特定秘密指定は原則解除する規定を追加。しかし暗号などの例外7項目も盛り込まれ、半永久的に不当な指定が続く可能性がなお残っている。また特定秘密の指定などを監視する第三者機関の設置検討を付則に新たに盛り込んだ。【高本耕太、阿部亮介】


※毎日新聞からの引用ついでに、少し前の記事だけどコピペ。『原発ホワイトアウト』、全国民必読書だぞ。


特集ワイド:特定秘密保護法は霞が関を劣化させる 覆面官僚作家が警告
毎日新聞 2013年11月19日 東京夕刊

「知る権利」を揺るがす特定秘密保護法案は今週、衆院を通過する見通しが強まっている。情報を独占する霞が関からはどう映るのか。9月に原発行政と電力業界の闇を描いた小説「原発ホワイトアウト」(講談社)を出版した現役キャリア官僚の覆面作家、若杉冽(れつ)さんに聞いた。【吉井理記】

首都圏某所。木枯らしが街を吹き抜ける午後、覆面官僚作家は約束の場所に時刻きっかりに現れた。あいさつもそこそこに語り始めた。

「特定秘密保護法案に『知る権利や報道に配慮する』との条文がありますね。これで喜んでいるメディアがあるなら、相当おめでたいなあ」。記者を見据える。「だって、僕らがいろんな法案の説明で議員を説得する時にやる手と同じなんですよ。『配慮』『尊重』『勘案』は独特の官僚語。僕らは事前に『この規定は慎重派の公明党さん用』『この条文は反対野党のねじ伏せ用』と、空手形のような拘束力のない努力規定・条文をカードとして用意しておき、議員の反応を見ながら切っていく。例の条文も、その程度のもの。『配慮をするつもりはない』と言っているのとほとんど同義ですね」

法案は▽防衛▽外交▽テロ防止▽スパイ防止??の4分野について、「特に秘匿を要するもの」を大臣ら行政機関の長が「特定秘密」に指定し関連文書や情報を秘密にできるようにするものだ。特定秘密にタッチできる公務員は、情報を漏らす恐れがあるかどうかを調べる「適性評価」で決める。特定秘密を漏らせば最長で懲役10年、共謀したりそそのかしたりしても5年以下の刑罰が科される。
秘密の範囲もあいまいだ。条文には「その他安全保障に関する重要なもの」など「その他」が次々に出てくる。役所にとって不都合な情報は適当な理由をつけてあれもこれも「特定秘密」にしてしまうのでは、と懸念されている。
かねての疑問をぶつけた。現行の国家・地方公務員法にも「職務上知り得た秘密は漏らしてはならない」との「守秘義務」がある。こちらは1年以下の懲役、特定秘密保護法案は最長で10年だから文字通り桁違いの厳しさではあるが、逆に言えば、刑の重さ以外はそう変わらず、むしろ官僚にとってはメディアや国民に騒がれず事を進められる便利な法案なのでは?

「とんでもない」。語気を強めた。「今の守秘義務は何が秘密か、事実上、個々の公務員の判断に委ねています。不必要に秘密を漏らせばアウトですが、仕事で必要なら他の官僚や議員とほぼ何でも相談できる。よく『役所は縦割り』と批判されますが、それを補う風通しの良さは担保され、結果的に国民への還元につながっていました」

ところが特定秘密保護法が成立してしまえば、「これは特定秘密だ」と絶対的な指示が降ってくる。「問答無用、個々の公務員に判断の余地はない。そこが最大の違いです。良い仕事をするには組織の柔軟さが不可欠。実務に携わる身としては『まともな仕事ができなくなる』という不安だけが募ります」

具体的には、霞が関で何が起こるというのか。

「政策を立案する時、部署や省庁の垣根を越えて意見を聞いたり『今こういう状況だが、当時はどうだったのでしょうか』と前任者やOBにアドバイスを求めたりすることがよくあります。政策は、多角的なクロスチェックを経てこそ磨かれますから。この法案はそれを不可能にする」

原発ムラに切り込んだ自身の小説に沿って語ってくれた。ある官僚が、原発に外部電源を送る送電鉄塔の安全基準を向上させる政策立案を担当したとする。「テロに利用される恐れのある特定秘密情報だから漏らすな」との厳命付きだ。鉄塔は山の中にもあるから、林野庁や環境省との情報交換が必須だ。現行基準が設けられた時の担当者に経緯を聞いたり、技術的な助言を得るために旧知の研究者や企業に接触したりもしたい。だが??。「お互いに公務員といってもキャリア、ノンキャリア、精通分野など千差万別。相手が特定秘密を扱う資格のある人物なのか、いちいち確認しなければならないし、外部の人たちとなると、なおさら相談しにくい。その結果、役所のごく狭い範囲の人間だけで作る独りよがりの政策になる。今の例でいえば『より安全な鉄塔』という本来の目的からも遠ざかります」

政策や法律をつくるのは官僚だけではない。官僚の腰が引ければ、普段から官僚を交えて勉強会を開き、必要な知識を蓄えている国会議員の動きも鈍る。「議員との勉強会の中から、官僚だけでは考えつかない斬新な議員立法のアイデアが生まれることがあるのです。しかし、その機会は確実に減るでしょうね」。国会は政府の提出する法案を審議するだけの場所に成り下がりかねないというのだ。

第1次安倍晋三政権時の2007年、安全保障や外交上の秘密などのうち、重要項目を「特別管理秘密」とすると定めたが、その数は41万2931件(昨年末)。政府は「絞りをかけるから(特定秘密の件数は)より少なくなる」(11日、衆院特別委での森雅子特定秘密保護法案担当相の答弁)と説明している。若杉さんはこれにも疑いを持つ。「実は昨年6月、『原子力の憲法』と言われる原子力基本法が改正され、『我が国の安全保障に資する』ことも目的にする、との文言が滑り込みました。それを根拠に原発情報を丸ごと特定秘密化することが可能になった。核燃料サイクル推進派の官僚の入れ知恵ですが、事程左様に秘密が『少なくなる』保証なんて何もないんです」

隠された「不都合な真実」を明るみに出すのは、心ある公務員とメディアの共同作業のはずだ。その際、やはり厳罰化がボディーブローのように効いてくるのは避け難いとみる。「元からまともに取材に応じない官僚は『それは懲役10年もの』とか言って記者を蹴散らすだけでしょうが、このままでは話せることは話す誠実な官僚までが怖がって何も言わなくなる。僕だって正直、ビビりますよ。特定秘密は外国からもらった情報だけにすべきです」

「原発ホワイトアウト」では、電力業界の集金・政治献金システム、電力業界に飼い慣らされた政治家と官僚の姿をリアルに描いた。「法案が通れば僕も情報を得にくくなる。もう『告発』小説を書けなくなるかも……」
そうつぶやく若杉さん。晩秋の肌寒さがさらに増したように感じた。

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「これが民主主義か」=怒号飛び交う特別委―秘密保護法案、強行採決
時事通信 11月26日(火)11時43分配信
 「数の横暴だ」「これが民主主義か」。特定秘密保護法案が衆院特別委員会で可決された26日午前、傍聴席からは激しい抗議の声が上がり、野党議員らが委員長席に詰め寄った。
 午前9時から始まった特別委には、法案に反対する市民ら約100人が傍聴に訪れた。中には約40人しか入る余裕がなく、入れ替わり立ち替わり審議を見守った。
 質疑には安倍晋三首相が出席。与党議員が「締めくくり総括と理解して質問している」などと発言すると、野党席から「していない」「それはないだろう」などとヤジが飛んだ。
 午前11時10分ごろ、首相が退席。野党議員が委員長席に詰め寄り、「数の横暴だ」「将来に禍根を残す」などと激しく抗議する中、起立採決で可決された。

Je parle de Monsieur de professeur Nishikawa...2013/11/27 18:39:57

西川先生はフランス文学研究からスタートされ、とりわけスタンダールの研究に情熱を注がれた。他方、留学中にMai 68(日本では俗に五月革命と呼ばれている)を丸ごと体験され、そのことがのちの研究生活や生きかたすらをも大きく変えたとご自身も述懐されているように、国民国家論、植民地主義論、多文化・多言語主義共同体論の追究に多大なエネルギーを注がれていく。
西川先生は明治維新の研究にも情熱を注がれ、現代日本人がこの大きな出来事に一般に無頓着で大河ドラマのネタぐらいにしかとらえていないのとは対照的に、異邦人のごとく透徹した視線をこの時期の日本と日本人に向けて思索を重ねておられた。そのうえで、日本におけるこの大きな変革のありさまと、フランス革命の類似性に言及されること頻繁であった。
フランス革命は、その後地球上に発現するあらゆる「国民国家」のモデルたる国民国家を短期間で成立させることに成功した、稀有な歴史的一大イベントであった。フランス共和国という国民国家が使用した「国家イデオロギー装置」はその後、国家の統一のツールとしてヨーロッパ各地で二次利用されていく。有効に使われ効果を発揮したケースも、そうでないケースもあるなか、唯一東洋でそのツールを採用し、西欧に追いつけ追い越せを実現したのが日本だった。
西川先生の、フランスを基底に、日本を基軸に置いた思索と探究は、仮に他地域にあてはめても符合することが多い。したがって、西川先生の論考を読むと、それがフランスに特化して書かれたものでも世界性を帯びている。古い議論であっても現代に通ずる。西川先生に限らないけれども、広く深く考え抜かれた人の書かれる文章は、圧倒的な普遍性をもって読む者に迫る。その論考は、書かれた時点で現代性を強く帯びていたはずだが、その当時はもちろんのこと現在進行形の「今」にも強くあてはまり、幾たび反芻しても色褪せない。


ただし、ある種の人々にはまったく響かないということもあるだろう。国家論やイデオロギーが俎上にあるとき、それは避けられない。私たちは人間だから。野生動物ではなく人間であるがゆえに、「国家」や「通貨」などといった、見かたを換えれば切った爪のかけらほどの価値もない幻想を躍起になって守ろうとする、そういった種類の人々をも含有してしまう。


以下は、『フランスの解体?』(人文書院1999年刊)から。


《私にとっての歴史のイメージは、沃土をもたらす大河を思うときがないでもないが、概してわれわれの身をがんじがらめにしている無数の糸か網の目のようなものだ。私自身はその網の目のいくつかを食い破って外に逃れ出ようとしているのだが、同時に、そんなふうに逃れてみても結局はまた別の網に落ち込むであろうという醒めた予感もあるといった、何とも手のつけられない代物である。》(132ページ)

《歴史はつねにそれが書かれた現在を語っている。フランス革命二〇〇年に描かれた革命像は、現代世界の混乱を映しだす。だが、見誤ってはならないのは、われわれが直面しているのは社会主義の敗北と資本主義の勝利ではなく、社会主義国家の失敗であり資本主義国家の変質であろう。》(「国家」の語に傍点、136ページ)

《中央集権の政府を作り、徴兵制の軍隊を作り、国民教育の学校を建て、国語を作り、国家と国旗を作り、国境を引き国籍を定め、……国民国家(Etat-Nation)形成のために何十万、何百万の人命を犠牲にし、何という情熱とエネルギーが注がれたことであろう。(略)結果的には多くの異端を排除し、強力な国家の形成に力を貸すことになったのである。(略)権力は国家の名において人民に命令する。一つの主権国家は国益の名のもとに他の主権国家を脅かし、一国民の自由と幸福の名のもとに他の国民の自由と幸福が侵害される。》(136~137ページ)

《(略)文明化、近代化の名のもとに、歴史的条件によって内容的にはさまざまな違いがあるが、構造的には類似した国民国家群をもたざるを得なかった。逆に言えば、国民国家の諸装置と諸制度は、西欧的な伝統をこえて、いわばモジュールとして移植可能であることが歴史的に証明されている。
 もっともそれが住民にとって幸福か不幸かは別問題です。中核―周辺の世界的分業はポスト植民地時代においても、構造化された差別を残している。世界の諸国家は構造化された差別のネットワークの中で位置づけられて、互いに独自性と差異を強調しながら、構造的にはよく似た形になってゆく。》(164ページ)



おんなじような顔をした国が増え、グローバル化だとか無国籍風だとか地球市民だとか調子のいい快さげなフレーズでひとくくりにされ、いつの間にか同じ色に分類されていく。互いの中に共通項を見出し、共感し、協力していくことは意義あることだろう。しかしそのことと闇雲になんでもかんでも右へ倣い同意を示し追従することとは大きく異なる。いわゆる「国民国家」という定義による国境線というものに、こだわって命を賭すほどの執念を見せることに、わたしは大きな違和感を覚える。しかし、ウチの町内の話によその町内会長が口出しをされることには小さな憤りを覚える。ウチの町内会にはウチの町内会の文化がありルールがあんのよ。あんたは自分とこの町内で演説ぶったらええやんか。というのは極端な喩えでちっとも喩えにならないが、国境線も区割り・町割り線も机上の空論で幻想でしかない(だって実際に線は引かれていないのだし)とすれば、こだわって死守するのは最小単位にとどめ、ひとたび目を空と大地に向けた時は少しばかり寛容でありたいと思うのである。