学校へ、行こう!2008/01/22 18:10:44

センター試験のあった日に、公私立中学の大半が入試を行った。翌日は市立小6年生を対象にした持久走記録会の日だった。娘の小学校の、記録会で走る女子児童のうち半数は受験組で、全然走り込みをしていない彼女たちの記録はさんざんだった。といっても受験組じゃない児童の記録が冴えていたかというとそうでもない。娘もぜーんぜんダメだった。冷え込みがきつくなって朝練はウオームアップぐらいで時間なくなっちゃうし、放課後は卒業記念工作とか文集とか研究とかで居残りが多くて走る時間がないのである。
秋はあんなにいいタイムが出ていたのに、と肩を落とす娘にコーチは「陸上、とくに走る競技は毎日続けないとダメなんだ。走らなければその分、如実にタイムに表れるんだよ」と、だから走れ、走り続けろ、と、まるで仮面ライダーに出てくる台詞みたいに(あれは「戦え!」だったけど)いうのである。
さて、娘が今後どうするのか、とても楽しみな私。
4月から中学生、部活やお稽古を、自分で絞っていかなくてはならない。
悩め悩め~。

と、本エントリの主旨はこれではない。
娘のクラスにも隣のクラスにも、国公立大(または高校)附属中や私立中学を受験する子は少なからずいた。早いうちから受験をクラスメートに公言する子もまったく触れない子もいたが、12月頃からまったく登校しなくなった児童が目立ち始めて、我が家ではそのことがたびたび話題になった。
「F中を受ける子、何人もいるけど」
「F中ならみんな合格できるよ」
「でも、リカは全然来てない、学校。ユウカは毎日来てるけど」
「リカは学校来ないで受験勉強?」
「たぶん。塾か、家庭教師」
「ユウカって、志望校アールスター中(超難関)じゃなかった?」
「やめたーって。塾も行ってないって」

よそさまの噂をするのはあまり上品ではないけど、こんなふうに学校に来ないで受験勉強に専念(?)している子がいると、親としては、当事者の親の気持ちもわかるけど、やはりあまりその行動を肯定したくはない。
暮れから新年にかけて、学校では何かと歳時とからめたイベントもしてくれたし、なにより卒業に向けての一連の活動は子どもの気持ちをそれなりに高めてくれる。そういうときに共有できないことがあるなんて、ちょっと残念だ。

上のリカちゃんは不合格で、ショックのせいなのかまた学校に来ていない。
ユウカちゃんは合格した。ユウカちゃんという子はそもそも最初から非常に高いところに目標を置いていたのだが、バレエのお稽古のほうが重要になって塾通いをやめたのだが、それでも合格した。
だいたい、どこも私立は定員割れしている。F中なんて、附属小学校まで作って子ども確保に必死なのである。それでも出る不合格者って……。
リカちゃん家の失意を思うと胸が痛むけれど、だからこそ、学校に来ていてほしかったと思うのだ。

入試直前のある日、歯抜けのクラスを眺めた理科の教師が、欠席の理由を聞いて思わずつぶやいたそうである。
「受験勉強で休むなんて、学校をなめとんのかっ」
そんなことをつぶやける教師がまだいたんだ、と私は感無量になった。
彼の発言にクラスの児童は爆笑したそうだ。

さ、風邪やインフルエンザに気をつけて、卒業まで休まず学校へ、行こうな!

(以上、とりあえず、「わたし、生きてます」という報告代わりに更新しました)