Penser et réfléchir. Ce sont seuls ce que je puisse faire. ― 2014/12/17 23:57:14
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差出人: チェチェンニュース編集室 mag2 0000093520 <mailmag@mag2.com>
件名: チェチェンニュース#443 最近の銃撃戦とグローズヌイ
日時: 2014年12月7日 6:09:43 JST
チェチェンニュース(転送・転載・引用歓迎)
12月4日に、チェチェンの首都グローズヌイで、ゲリラと治安部隊の戦闘がありました。日本語の報道でも流れていたので、知っている方も多いかと思います。10月にも大規模な爆破事件があり、不穏な情勢は続いています。
これらの件についてはそれ以上の情報はありませんが、最近チェチェン人から直接聞きとったインタビューをお伝えします。事件の背景や、今のグローズヌイの雰囲気が少しでも伝わるといいのですが。ご一読ください。(大富亮)
(中略)
■最近のグローズヌイ
チェチェンとヨーロッパを行き来している、ビジネスマンのチェチェン人、Dさんに話を聞きました。ちょっと尻切れトンボになってしまいましたが、情報として紹介します。
チェチェンニュース(以下CN):10月5日にも、グローズヌイで爆破事件があって警察官5人が死亡しましたが?
Dさん(以下D):その時、たまたまグローズヌイにいました。大きな爆発音が聞こえたけど、「男が外に出たら危ない、すぐ拉致される」と言われて、家の中にずっといました。
カディロフ首長の誕生日で、いろいろな有名人を呼んでイベントをやっていました。クリミアから政治家も来ていましたね。その最中の自爆攻撃だから、カディロフはかなり恥をかかされたわけですが、「祭りは祭りだ」とか言って、続けました。その後花火の打ち上げもあったみたいだけど、さすがに警官も殺されているのに、それはないだろうと、警察関係の人たちは怒ってましたね。
CN:チェチェンでのビジネスの可能性はありますか?
D:チェチェンと今の国の間でビジネスができないかと、いつも考えながら行くんですが、人は消されたりするし、とても生活できないから難民化して出ていくし、政府の腐敗はひどい、とてもこれじゃ仕事になりそうにありません。今は、ただ家族や親戚の顔を見に行っているだけです。
外からチェチェンに出入りしている僕みたいな人間は、いつもマークされてます。比較的カネも持っているし、カディロフにとって危険人物ではないかどうかが気になるんです。反抗しそうだったら、カネを取り上げたり、殺したりします。
CN:「イスラム国」にチェチェン人がいることが時々話題になりますが……
D:ヒゲを生やしたり、ヒジャーブを被っているだけで、イスラム過激派とみなされて逮捕されます。こんなひどい状態だから、人がどんどんトルコとかヨーロッパに逃げています。シリアでイスラム国(IS)に入っているチェチェン人は1,500人くらいいるとか。この人たちはほとんどヨーロッパ経由ですね。イスラム国の上の方の人たちが言っていることは正しいような気がするけど、実際に下の方の人がやっていることを見ると、ちょっとどう言っていいのか……。
どちらにしても、シリアのチェチェン人たちからのビデオも結構ネット経由でチェチェンでも流通しているし、カディロフとしては、そういうところで訓練したチェチェン人がチェチェンに帰ってきて、反抗することを真剣に恐れているようです。
CN:最近、気になったことは?
D:今回、すごく面白いと思った話なんですが、リズワンなんとかさんという歴史家が、『チェチェン史』という本を書いて、出版したそうです。その本には、今のチェチェンのことも書いてあって、「今、巨額のお金をかけてスキー場などのリゾート施設や、グラウンド、音楽ホールが作られているが、この投資の本当の目的は、チェチェンのためではなく、全部揃った頃にチェチェン人を追い出して、ユダヤ人に入植させるためだ」という意味のことが書いてあったみたいなんです。
(中略)
どちらにしても、この話は「いかにもありそう!」という感じでチェチェン人に受け止められてますよ。ユダヤ人? 昔はいましたよ。ドゥダーエフが政権を取る前は、グローズヌイの街にユダヤ人の町もあって、それが今のグローズヌイ・シティのすぐ近くです。このやり方、巧妙だと思いませんか? カディロフみたいな、バカなチェチェン人にたっぷりカネをやって、内戦で社会をめちゃくちゃにして、チェチェン人を追い出しながらも、その国自体は住みよいように改良する。時期をみて乗っ取る……。
CN:そういう公共事業もカディロフがらみですか。
D:もちろん。カディロフは相変わらずひどいですよ。ものすごいカネを持ってる。モスクワからくる復興資金の40%は、そのままモスクワに戻っていくんだけど、そこからリベートを取っていて、自分では何のビジネスも出来ないけど、金はたまる一方です。
チェチェン中で働く人の給料からピンはねをしていて、自分の基金に入れさせます。カネをね、ルーブルとかドルじゃなくて、「トン」単位で計算して取引してる。それをドバイに空輸して、預金する。これもロシア政府が黙認しています。何にも使い道がないので、カディロフの取り巻きたちはフランスのニースに
行って超高級外車だとか、クルーザーを乗り回して遊んでます。
チェチェンでは、カディロフツィ(カディロフ一派)が道を走るときには、何時間も前から道が塞がれています。本当に人の命が軽いから、カディロフツィの車に道を譲らなかったり、万が一かすったりしたら、すぐ銃で撃たれます。
(中略)
CN:虐待の情報はありますか?
D:拉致されると、ひどい虐待に遭います。家族を目の前でレイプすると脅されることも多いし、卑猥な言葉を浴びせられて屈服させられることを、チェチェン人は何より嫌うんです。ある知り合いは「もう何もかも嫌だ」と言って、ジャケットの下に銃を隠して歩いていました。自殺用? 違います。チェチェン人は自殺だけは絶対にしません。街でカディロフツィとトラブルになったら、それを乱射して、できるだけ相手を殺してから、自分も撃たれるつもりなんですよ。
グローズヌイで、知り合いの2人兄弟が、家の前でちょっとカディロフツィとトラブルを起こしただけで車のトランクに押し込められて、行方不明になってしまったんです。3,4日してから、また家の前で放り出されているのが見つかったんですが、その時には大ケガをしていました。
(後略)
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チェチェンを追ってもう何年も経つ。敬愛していたアンナを殺されて、信じていい情報が何もないように感じられた時期もあったが、このメールマガジンのように、今なおチェチェンをウォッチングして伝えてくれる媒体がある。チェチェン人として誇り高く生きようとしている人びとを支援する動きは絶えない。頭が下がる。
それはそれとして、今回のDさんの談話を読んでいて、たいへん近しいものを感じたのだが……これはとてもよくない兆候だな?
私は、チェチェンでの出来事はなかなか日本人には理解しがたいものであり、ロシアという大国の底知れない不気味な力の、氷山の一角ほども実感できない現状では日本人が何をわーわー騒いでも何の力にもならないだろうと思っていたし、今でも思う。だから、アンナの本に書いてあること以上の情報を探し求めようとも思わなかった。
ふつうの人びと、町や、村で、働いて給料を得ている労働者、その家族、子どもたち、乳飲み子を抱える母親、息子や娘の世話になって余生を送る老人たち、そういう人たちが困窮して難民化し四方八方の国々へ逃げている。故郷ではもはやふつうには生きていけないのだ。いきさつはどうあれ、ふつうの人びとがそんな目に遭っているという事実だけでじゅうぶんだった。大国の利害が絡んでいるとか、スパイが暗躍しているとか、それはそうだとしても、傷つき、困窮しているのはふつうの人びとなのだ。
マララさんじゃないけど、子どもには学校が必要だ、学びの場所、子どもどうしが接触しともに育つ場所としての学校が。だからチェチェン支援活動の中でも、子どもたちの学びを支援している団体に協力するというかたちで、チェチェンとチェチェン人を見つめてきたのだった。インターネットを介して見たチェチェンのあどけない子どもたちは、無事でいればもうとっくに成人して、理不尽な場所に生をうけたことを呪っているかもしれないが、それでも顔を上げて希望を失わず、地球上のどこかに生きる甲斐を見いだして、地に足つけて生き延びているに違いない。
……と、このようなことは、地球の反対側で起こっている辛く悲しい出来事で、私たちにはなかなか、直接寄与することはできないし、また自分のこととして実感を持って見聞きし、語ることは難しいと思っていた。
だがDさんのいう「バカなカディロフ」を「アホなアベシンゾー」と置き換えたら、一気に、日本の近未来を語るインタビューに変身した。
アホなアベシンゾー政権は、まさに米国の傀儡政権なのだと言ってしまったら、話はとてもわかりやすくなる。
日本は米国に従属している、とか、日本は米国の植民地状態だ、という言いかたは、形式上はそうではないことになっている以上、ある種の人びとには腑に落ちない表現に違いない。でも、傀儡政権なら、簡単だ。辞書に載ってる意味のとおり。
そう、要は傀儡政権なのよ。今、アホのアベシンゾーが傀儡政権を始めたわけじゃない。第二次大戦後、日本はずっと米国の傀儡政権だった。でもそうじゃない振りをしてきたし、表向きはそうじゃないように振る舞うことを、米国も、日本にある意味一目置いて認めていたんだけれど、数年前から傀儡政権であることを恥だともなんとも思わない世代がボケナスジミントーに台頭してきて、いままさに傀儡政権万歳と言い兼ねない史上最低のドアホウが政権に居座っている。とそういうことである。
チェチェンの惨状は、日本の未来を映している。
バカをいいなさい、そんな、チェチェンのような小国と一緒にしてはいけないよ、日本がこんなことになるわけはないよ。だなんて、断言できるのか、この国の良心ある市民は?
「こんなこと」にならないように、できることはある。
思考し、熟考することだ。真剣に。
Il y a 12 ans à Moscou... ― 2014/11/12 08:42:21
《番組名 ザ!世界仰天ニュース
有名事件スペシャル
900人が人質 モスクワ劇場占拠事件
日本テレビ 11月12日(水)夜9時~9時54分放送
http://www.ntv.co.jp/gyoten/yokoku/index.html
2002年10月23日、ロシアの首都モスクワの劇場で起こったテロ事件。
この日、ミュージカルを見に来ていた900人以上の観客を人質にとり、自爆覚悟のテロリスト42人がロシア政府に要求したのは、故郷「チェチェン」からロシア軍を撤退させる事。要求をのまないロシア政府に苛立ちを覚える犯人。次々起こる予想もしない事態に焦る政府。
4日間に及ぶ抗争の末、事件は誰もが予想しなかった衝撃の結末を迎える!!
ゲスト: アジアン 大島優子 テツandトモ 羽鳥慎一 元木大介(50音順)》
(以上、下記メルマガより引用)
※メルマガは昨日の配信なので、文中では「あす12日」と記載されていますが、今日です。
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差出人: チェチェンニュース編集室 mag2 0000093520 <mailmag@mag2.com>
件名: チェチェンニュース#442 モスクワ劇場占拠事件についての補足
日時: 2014年11月11日 4:00:18 JSTチェチェンニュース
(転送・転載・引用歓迎)
■モスクワ劇場占拠事件とその後──番組の補足として
●真実はいまだに闇の中に
最近、もう一度劇場占拠事件のことを調べてみた。
12日の番組にあわせてお読みいただければと思う。
事件が起こったのは
ほぼ12年前の、2002年10月23日だった。
モスクワのドブロフカ劇場を、チェチェン人ゲリラ41人が、912人の人質を取って占拠し、
「ロシア軍のチェチェンからの撤退」
を要求した。しかし26日にロシア治安部隊が劇場に毒ガスを注入して制圧し、人質130人が死亡、ゲリラの41人も全員が射殺された。
これが公式発表だ。
最終的に犯人たちは要求を譲歩し、
「チェチェンの一部行政区画からの撤退」
でもかまわないと表明したのだが、その直後に治安部隊が突入した。
治安部隊が使用した毒ガスの詳細は、いまだに明らかにされていない。
2011年に、ヨーロッパ人権裁判所は遺族たちの訴えを認め、制圧のために毒ガスを使用しながら、解毒剤を用意しなかったロシア政府に対して、賠償金総額約1700億円を遺族に支払うよう命令した。
犯人たちがその場で全員射殺されたため、かれらの動機や、劇場の中での出来事を知る手がかりも失われた。
この事件の真実はなお、闇の中だ。
●行方をくらましたゲリラたちはどこへ?
実は公式発表に反して、事故現場からは4人前後のゲリラが脱出したと言われている。
そのうちの一人は、後にジャーナリストのアンナ・ポリトコフスカヤの前に現れ、なんとロシア政府職員の職員証を見せた。テロリストは、ロシア政府が雇っていたのか?
http://chechennews.org/archives/20030508cn.htm
2011年には、脱出したゲリラをめぐって、事件の再捜査も行われた。
http://www.themoscowtimes.com/news/article/lawyer-theater-hostage-crisis-probe-reopened/430991.html
(結果は、どうなったのだろうか……)
また、占拠犯のモフサル・バラーエフの一家は、実はチェチェンでも有名なロシア連邦保安局(FSB)の協力者だったことが暴露されている。(『ロシア闇の戦争』リトヴィネンコ著、光文社)
モフサルの伯父・アルビは、チェチェンでの大量誘拐事件の犯人の一人であり、実はFSBの通行証を持って、どこにでも堂々と移動することができた。
また、FSBが資金作りのためにやっていた偽ドル札の工場がチェチェンにあり、それを実際に動かしていたのもアルビ・バラーエフだった。
なぜチェチェンにあったかというと、最終的にチェチェン人に罪をなすりつけたいからだ。
このように、事件の首謀者自身がが、実はロシアの手先だった可能性さえある。
こういった謀略的な背景は、事件直後から指摘されてきた。
http://chechennews.org/archives/20021026pokov.htm
●彼らは、なぜ劇場を占拠したか
いずれにしても、占拠犯たちが訴えた、
「チェチェンからロシア軍を撤退させろ」
という要求自体は、まともなものだし、自殺同然の覚悟でモフサルについてきた人々の真剣さは、想像にあまりある。チェチェンでは多くの人が、夫や妻、子どもを戦争で殺されてきたのだ。
この事件のことを知って、「ロシアも、チェチェンも怖いですね」というような感想に終わってしまっては、ただ単に人々の苦しみや死を、テレビのこちら側から消費することになってしまう気がする。
400年も前からロシアの侵略を受けてきたチェチェンと北コーカサス。そして、1995年からの二度の戦争。その文脈の上に、この事件がある。
この事件が本当に「仰天」なのは、単に大勢の人が死んだからではなく、こういった複雑な背景があり、敵味方さえわからない状況の中で、守られるべき市民が130人も──意味もなく──殺されてしまい、犯人たちもほとんど殺され、挑発者だけが脱出したのに逮捕もされず、いまだに真相が謎のままであることだと思う。
もしロシア政府自体が、この事件の黒幕だったとすれば……
この後に起こるベスラン学校占拠事件にも、私たちはまったく別の見方をすることになるだろう。
こうした深い闇が存在することを、少しでも視聴者の方々が感じてくださればと思う。
あす12日に、地上波で次の番組が放送されます。
チェチェンニュース編集室として、制作に協力しました。
どうぞご覧ください。
また、よろしければご感想をお寄せください。
番組名 ザ!世界仰天ニュース
有名事件スペシャル
900人が人質 モスクワ劇場占拠事件
日本テレビ 11月12日(水)夜9時~9時54分放送
http://www.ntv.co.jp/gyoten/yokoku/index.html
2002年10月23日、ロシアの首都モスクワの劇場で起こったテロ事件。
この日、ミュージカルを見に来ていた900人以上の観客を人質にとり、自爆覚悟のテロリスト42人がロシア政府に要求したのは、故郷「チェチェン」からロシア軍を撤退させる事。要求をのまないロシア政府に苛立ちを覚える犯人。次々起こる予想もしない事態に焦る政府。
4日間に及ぶ抗争の末、事件は誰もが予想しなかった衝撃の結末を迎える!!
ゲスト: アジアン 大島優子 テツandトモ 羽鳥慎一 元木大介(50音順)
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ツイッター: @chechennews 発行人:大富亮
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(引用終わり)
※一部改行、句読点を調整しました。
Excusez-moi, c'est aujourd'hui! ― 2011/11/11 06:20:54
「人間の鎖」アクション、今日です。
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チェチェンニュース #375
脱原発! 経産省キャンドル包囲「人間の鎖」アクション ほか
2011年11月9日 水曜日 午後10:04
From: チェチェンニュース編集室
チェチェンニュース #375
11月11日に、原発を廃止するために、経産省を包囲する「人間の鎖」アクションがあります。今、霞ヶ関の経産省の前には原発に反対する人々のテントがあり、60日も座り込みが続いているのですが、毎日のように、警察と、一部の右派勢力が結託した嫌がらせに遭っています。( http://tinyurl.com/7zxzq3o )
警察としては、どうしても11日の「人間の鎖」の前に、テントを排除したい。でないと、テントと人間の鎖に参加した人々が、互いに励ましあい、お互いを強めてしまうからでしょう。そのために、右翼と組んでまで攻撃をしています。
11日までの間に、テントに行ける人は、短時間でも訪れてみてください。わたしも11日は、何をおいても人間の鎖に参加するつもりでいます。くわしいことは、こちらをご覧ください。 http://2011shinsai.info/node/947
権力と人々のせめぎあいは、遠いロシアの出来事だけではありません。
ぜひご参加ください。(大富)
● 11/11
「たそがれの経産省 キャンドル包囲「人間の鎖」アクション」(霞ヶ関, 経産省前)
http://2011shinsai.info/node/947
● 11/12
「もっと知りたい台湾 現地在住作家の語る台湾事情」(市ヶ谷, 法政大学)
http://www.hoseichiri.com/2011/2011reikai.pdf
● 11/12
「大逆事件研究の第一人者・山泉進氏による特別講演会
大逆事件100 年後の世界 真実は明らかになったのか」(吉祥寺,武蔵野公会堂)
http://d.hatena.ne.jp/chechen/20111101/1320205443
● 11/19
「3.11 今こそMinamata Now!」(池上,池上實相寺)
http://www.cocopb.com/MinamataNow/
● 11/19
「フェアトレードという連帯の形─互いのエンパワーメント」(トーク:早尾貴紀/皆川万葉)(淡路町,PARC)
http://d.hatena.ne.jp/al-ghad/#1320462914
● 11/25
アジア記者クラブ:設立19周年記念定例会
「若いジャーナリストと次世代にいま伝えたいこと」
大田昌秀さん(元沖縄県知事)(お茶の水,明治大学)
http://apc.cup.com/
● 12/9
「李政美コンサートin大田Vol.4 -ありがとういのち-」(下丸子,大田区民プラザ)
http://leejeongmi.com/2011leejeongmi_c.jpg
● 12/17
「「終焉に向かう原子力」第13回 福島第一原発はどうなっているのか 放射能汚染はどこまで拡大するのか すべての原発を即時停止させよう」(後楽園,春日, 文京区民センター)
http://d.hatena.ne.jp/chechen/20111027/1319689427
パレスチナを中心にイベントをお知らせするアル・ガドもおすすめします。
http://d.hatena.ne.jp/al-ghad/
以上です。
Politkovskaïa : le tueur présumé arrêté, pas le commanditaire ― 2011/06/03 21:24:30
(リンク、効いてないけど)
http://www.rue89.com/retro-ina/2011/05/31/politkovskaia-assassin-presume-arrete-pas-le-commanditaire-207146
ここに貼られていたいくつかの映像を、こっそりもらってきた。
暗殺を伝えるニュース。↓
こちらは在りし日のアンナ。
フランスの討論番組に招聘され、モスクワにおける劇場占拠事件ならびに、チェチェンについて熱く語った。
って、せっかく貼ったけど、ここでは再生できないのね(苦笑)。オリジナルサイトへという表示が出るので、ご興味のある向きは飛んでください。
アンナ・ポリトコフスカヤ。ジャーナリスト。
2006年10月7日、自宅のあるアパルトマンのエレベータ内で何者かに銃殺。享年48。
以上、覚書。
Donc..., il faut changer les idées, c'est sûr. ― 2011/01/29 00:31:14
18ページ〜【WORLD●情報カプセル】より
19ページ「次期冬季五輪開催地のソチが既にマフィアの巣窟に」
(以下記事全文を引用)
二〇一四年の冬季五輪開催地、ロシア南部のソチが、全土から集まったマフィアに乗っ取られつつあると地元当局がプーチン首相に泣き付いている。既に抗争も起きており、一〇年十一月の一カ月間だけで確認された死者は十人を超えた。
ただ、中央政府の警戒はマフィアよりもテロに向けられている。グルジアや、チェチェンが、五輪を標的にしたテロを仕掛ける事態をモスクワは恐れている。マフィアのような「チンピラのケンカ」は地元が自力で潰せという態度だ。
結果としてマフィア対策は万全ではなく、五輪に注がれる大事業費の利権に群がっている。一八年のサッカー・ワールドカップ(W杯)もロシア開催が決まり、しばらくマフィアが潤いそうだ。
(以上引用終わり)
「お母さん、マフィアって何」
「うーん……やくざみたいな感じかな。違うかな」
「やくざって、吉本によう出てくるやつ?」
「吉本に出てくるのはチンピラレベルやけど」
「でもここにはマフィアのようなチンピラ、って書いてある」
「プーチンから見たら何でもチンピラやろなあ……」
「なんでやくざとかチンピラとかがソチに来んの?」
「お金が動くしちゃうかなあ。ほら、お金貸すとか、もうけを横取りするとか、業者そそのかして要らんもん売りつけるとか」
「ほんで、金返せーって言いにきゃはんの?」
「そうそう、市松模様のスーツ着て」
「ローテーショントーク、とかゆって?」
「しゃあないなあ、これで最後やで、ミュージカルトーク!、とかゆーねん」
「ウチ、ソチオリンピック、観に行くわ」
「オリンピック始まる頃にはやくざはもういいひんで」
「もしいても、競技場には来いひんし」
「来たりして。ロシアのマフィアが市松模様と赤と青のスーツトリオで出てきてローテーショントークとかしてくれたらちょっとぐらいロシア好きになるわ」
「ウチ、《お邪魔しますか?》でも好きになるかも」
……というような母娘のばかばかしい非生産的な会話を紹介するためにこの短信を引いたのではない。私は『選択』が大好きなのでずっと定期購読しているのだが、ロシア関係の記事の扱いだけは気に入らない。プーチンは空手だか柔道だかの心得があるとかで、部分的親日家のようだし、だから日本人にもプーチン好きがいてもおかしくないから、そういう類いの人が『選択』編集部にいたとしても何ら不思議ではない……とどうでもいいことを勘ぐりたくなるほど、本誌は「親露的」である。この短信のようにその社会情勢を揶揄することはあっても、チェチェン=テロリストであり、ロシアはチェチェンをはじめとするカフカスのテロの脅威につねにさらされている、という図式が基礎基本基盤として記事執筆および編集方針の根底にある。いや、あるように思われる。数年前にも、上記のような短信ではなくて数ページにわたる長い記事(ルポではなく論説だったと思う)のなかで、チェチェンのレジスタンスを過激な行為でいわれのない脅迫を中央政府に対して続けるイスラム原理主義者集団のような書きかたをしていた。その記事は、チェチェンの独立運動が主題ではもちろんなくて、まったく別の件でのプーチン大統領(当時)を論ずる文章だったが、プーチンを時折刺しに来る蚊のごとき目障りなものとして、「チェチェン人のテロ」に触れられていた。いくら何でもあんまりだと思ったので「アンタたちもうちょっと調べてからもの書きなさいよ」と抗議したことがある(笑)。私もアホだが、「貴重なご助言、今後の参考にいたします」なんて箸にも棒にもかからん返事をよこした編集部の担当者も相当アホであった。だけど、もう『選択』なんか読まないぞ、と決意するには、ロシア関係の記事は少なすぎて、ほかの記事は面白すぎるのであった。というわけで現在に至る。
ソチのオリンピックもロシアのマフィアもどうでもよいが、〈グルジアや、チェチェンが、五輪を標的にしたテロを仕掛ける事態をモスクワは恐れている。〉なんて一文をすーーーっと、まるで世界の常識のように、わずか1ミクロンの躊躇すら見せない筆致で書かれると、全身の力が抜けて、なけなしの気力さえもスライム化していく自分を感じるのである。
On ne parle jamais de la vérité, surtout de la Tchétchénie, en Russie. ― 2011/01/27 00:13:37
Date: Wed, 26 Jan 2011
チェチェンニュース #357
■「ロシアで起きたテロ」のブラックジョーク
本当に、ロシア政府の行動はすばやい。
テレビでは、爆破現場の映像が、もう公開されている。爆発現場に、監視カメラが、偶然設置してあったに違いない。
そして、もう「チェチェン共和国出身の3人の男」が、犯人の可能性が高いと、発表している( http://tinyurl.com/4ogqtqj )。
アンナ・ポリトコフスカヤ殺害事件を、4年以上放置して、いまだに犯人の目星もつけられないロシア政府とは、到底思えないほどの、きびきびとした捜査能力に、ついため息が出る。
モスクワアパート爆破事件の犯人も、事件から12年間、つかまる気配すらない。もっとも、彼らは連邦保安局のオフィスで、国のために精勤しているのかもしれないが(詳しくはリトビネンコの『ロシア 闇の戦争』光文社刊を参照)。
そういうわけなので、発表ものには、注意しましょう。
なお、読売新聞の社説は、大体、まともだと思いました。
ロシア空港テロ 憎悪の根を絶つ努力も必要だ(1月26日付・読売社説)
http://www.yomiuri.co.jp/editorial/news/20110125-OYT1T01090.htm
では次の話題を。
昨日、1月25日の東京新聞朝刊には、モスクワ・ドモジェドボ空港での爆破事件に関連して、「ロシアで起きた主なテロ」という表が掲載されていた(写真参照)。この手の事件があると、同様の年表がいろいろな新聞に載る。
http://d.hatena.ne.jp/chechen/20110125
この年表は、『チェチェン人がどれだけロシア人を殺してきたか』を説明する資料であり、その逆ではない。
こういった表での犠牲者数を合計しても、今まで、チェチェンによる「テロ」で死んできたロシア市民は1,000人を越えない。しかし、ロシア軍による対チェチェン軍事侵攻で殺されてきたチェチェン人の数は、 20万人以上にのぼる。1人のロシア人が死ぬ間に、チェチェン人が200人死んできたという事実は、こういう表からは、どうしても読み取れない。
犠牲者の数が1,000人と20万人だから、ロシアの方が悪いなどと言いたいわけではない。一つ一つの事件が、どのような文脈の中にあるのか、正確な理解ができなくなってしまう恐ろしさを、どうか知ってほしい。
このように、テロの脅威を、現地政府・治安当局の視点に立って宣伝する姿勢は、ロシアにおける日本の新聞社、通信社の支局だけの問題ではなく、日本国内でも、記者クラブ制度を通じて、政府と一体化した報道しかできない、あるいはしようとしないマスメディアの姿を浮き彫りにしている。
たとえば、「モスクワ劇場占拠事件」での犠牲者129人が、ほとんど全員、ロシア治安機関が使った毒ガスで殺されたことを、なぜ事実どおり書かないのだろう。この年表が、それをどのように隠蔽しているか、よく見てほしい。「特殊部隊が人質を解放したが、129人死亡」・・・。ブラックジョークだろうか。
「ベスラン学校占拠事件」の犠牲者330人も、ロシア政府の交渉の拒否と、きわめて強引な地上部隊の突入によって死亡したことを、まるでチェチェン人の責任であるかのように書くのも、犯罪的ではないだろうか。
他の西側メディアはどうだろう。下は、イギリスのテレグラフの年表だ。逐一翻訳する時間がないので、日本の報道と、際立って違う部分だけを訳してみよう。
せめてこの程度の基礎的な事実を年表に加えれば、ロシアとチェチェンの間に横たわる問題への見方は大きく違うはずだと、以前からチェチェンニュースで伝えているつもりだが、何度見ても「日本式=ロシア式テロ年表」がなくならない。記者の方々には、このことをよく考えてほしい。
(大富亮/チェチェンニュース)
英紙テレグラフより「モスクワ空港爆破事件:ロシアにおける攻撃の記録」
Moscow airport attack: timeline of attacks in Russia
A suspected suicide bomb attack kills at least 31 people at Moscow's Domodedovo airport. The following is a timeline of big attacks on Russian soil over recent years:
1994-1996 - Tens of thousands of people are killed in the first Chechen war.
1994-1996 - 第一次チェチェン戦争で、数万人の人々(ほとんどがチェチェン市民。訳注)が殺された。
June 1995 - Chechen rebels seize hundreds of hostages in a hospital in the southern Russian town of Budennovsk. More than 100 people are killed during the rebel assault and a botched Russian commando raid.
Sept 1999 - Bombs destroy apartment blocks in Moscow, Buynaksk and Volgodonsk. More than 200 people are killed. Moscow blames Chechens who in turn blame Russian secret services.
1999年9月 モスクワ、ブイナフスク、ヴォルゴドンスクで集合住宅が爆破され、200人以上が死亡する。ロシア政府はチェチェン人を犯人だと非難したが、逆にロシア治安機関が犯人だと反論を受けた。
Aug-Sept 1999 - Hundreds of Russian soldiers killed battling Chechen militants in the mountains of Dagestan. The second Chechen war begins and Russia bombs Chechnya. Tens of thousands are killed in the war. Russia re-establishes direct rule in 2000.
1999年夏 第二次チェチェン戦争が開始され、ロシア軍はチェチェンを爆撃。数万人が殺害される。翌年、ロシア政府はチェチェンに直轄統治を導入。
Oct 23-26, 2002 - 129 hostages and 41 Chechen guerrillas are killed when Russian troops storm a Moscow theatre where rebels had taken 700 people captive three days earlier. Most of the hostages are killed by gas used to knock out the Chechens.
2002年10月、モスクワ劇場占拠事件で、129人の観客と、41人のチェチェンゲリラが殺される。殺害された観客のほとんどは、ロシア治安当局が劇場に注入した毒ガスで死んだ。
以下略(続きは http://tinyurl.com/4zrwrqa )
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以上転載でした。
チェチェンニュースからのお知らせ再掲&追記 ― 2010/04/02 11:00:43
よろしくお願いします。
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Sun, 21 Mar 2010
チェチェンニュース #331(転送・転載歓迎)
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■『アンナへの手紙』上映会 in 練馬
チェチェンとロシアを巡り、静かな感動を呼ぶ映画、『アンナへの手紙』が、練馬区で再び上映されます。チェチェン音楽や、写真のパネル展示なども予定されており、練馬に「小さなチェチェン」が現れるとのことです。ぜひとも、足をお運びください。
日時 2010年4月2日(金)19:00~21:30(くらい?) 開場18:30
会場 大泉学園ゆめりあホール
http://www.neribun.or.jp/oizumi/
参加費 一般1,000円 高校生以下500円
主催 市民の声ねりま
(チケット申し込み、お問い合わせは)
練馬区東大泉5-6-9 池尻成二事務所 03-5933-0108
siminnokoe[at]nifty.com
ドキュメンタリー映画「アンナへの手紙」
2008年 スイス ドキュメンタリー 83分
監督:エリック・バークラウト
作品提供: Refugee Film Festival (難民映画祭)
日本語字幕:日本映像翻訳アカデミー
プーチン大統領が54歳の誕生日を迎えた2006年10月7日、ロシア政府をもっとも厳しく批判し続けたジャーナリスト、アンナ・ポリトコフスカヤは、モスクワにある自宅のエレベーター内で暗殺された。娘に子どもが生まれることを喜んでいた矢先の悲劇だった。
彼女は、一党独裁に近づくロシアの各地を歩き、格差の広がる地方の人々の声を拾い集めた。そして、世界から見捨てられた、チェチェン共和国への軍事侵攻の実態を暴き、弱者に常に寄り添ってきた。
一人の女性の人生を辿りながら、ロシアの闇に切り込むドキュメンタリー。彼女の死から3年。決して忘れられてはならない人が、ここにいる。
上映後、トークイベント開催!
鼎談
寺中 誠(アムネスティ・インターナショナル日本事務局長)
林 克明(ジャーナリスト)
大富 亮(チェチェンニュース)
●アンナ・ポリトコフスカヤとは
ロシアのジャーナリスト。1958年生まれ。1980年、国立モスクワ大学ジャーナリズム学科卒業。モスクワの新聞「ノーヴァヤガゼータ」紙評論員。1999年夏以来、チェチェンに通い、戦地に暮らす市民の声を伝えてきた。「ロシアの失われた良心」と評され、その活動に対して国際的な賞が数多く贈られている。2004年、北オセチアの学校占拠事件の際、現地に向かう機上で何者かに毒を盛られ、意識不明の重態に陥った。回復後、取材・執筆活動を再開する。
2006年10月7日、モスクワ市内の自宅アパートで凶弾に倒れた。著書に『チェチェンやめられない戦争』(NHK出版)など。
●チェチェン戦争とは
ロシア南部に位置するチェチェンは、19世紀にロシアが併合した地域で、先住民族のチェチェン人が人口のほとんどを占めている。1991年のソ連邦崩壊の際、チェチェンは独立を宣言したが、1994年、ロシア政府は武力侵攻を開始した。この戦争によって、人口100万人のうち、すでに20万人の民間人が犠牲になったと言われている。
●ロシア社会の状況
1991年にソ連邦が崩壊し、共産党による一党独裁の時代が終わり、ロシア社会は民主化に進むかに見えた。しかし、1994年の第一次チェチェン戦争を経て、軍や連邦保安局(FSB=新KGB)をはじめとする武力省庁が権力を拡大。その象徴が、1999年のプーチン大統領(FSB元長官)の就任と、第二次チェチェン戦争の泥沼だった。
以下は昨日届いたニュースからの抜粋です。
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Thu, 1 Apr 2010
チェチェンニュース #334
■モスクワ連続爆破事件に犯行声明
29日にモスクワで起こった連続爆破事件について、コーカサス首長国のドッカ・ウマーロフから犯行声明が出た。日本のメディアも国際面で報じている。
チェチェン独立派犯行声明 モスクワ連続爆破 東京新聞
http://www.tokyo-np.co.jp/article/world/news/CK2010040102000194.html
モスクワ地下鉄テロ「プーチン氏に報復」 武装勢力声明 朝日新聞
http://www.asahi.com/international/update/0401/TKY201004010143.html
モスクワ地下鉄爆破テロ:イスラム系武装組織が犯行声明 毎日新聞
http://mainichi.jp/select/today/news/m20100401k0000e030021000c.html
などなど。
マスメディアの情報には、重要なディティルが抜けていたので、カフカスセンターの元記事を読んでみた。
http://d.hatena.ne.jp/chechen/20100401/1270111904
『声明の中でドッカ・アブ・ウスマンは、地下鉄への攻撃が、2月11日に、イングーシのアルシュティ村で、貧しい住民たちが野生のガーリックを摘んでいた際に、ロシア侵略者が虐殺行為を行ったことに対する復讐であり、懲罰だと明らかにした』
こういう事件だった。
http://d.hatena.ne.jp/chechen/20100221/1266766192
ロシア特殊部隊が14人の市民を殺害した。ヘリによる空襲で、武装勢力20人だけでなく、ギョウジャニンニクを摘みに山に入った一般市民が殺害された。
今回の声明で、あのとき犠牲になった人々の「報復」なのだという主張はわかった。各紙がそれを見出しにしている。
しかし、やはり振り返りたいのは、チェチェンでどれだけひどい人権侵害が起こっていても無視するのに、モスクワで爆破事件が起こると一大キャンペーンが始まることだ。マスメディアというものが抱える、なにか構造的な欠陥があるのだろう。
チェチェンに対する戦争が低調になると、今度はダゲスタンやイングーシに拡大してきた。一見これは「テロリストがチェチェンから出てきた」ように見えるが、それは違う。
チェチェンでの弾圧の激しさもさることながら、コーカサスの他の地域でも大規模な人権侵害や虐殺が(今回のニンニク摘みの件のように)あるから、やはりそこでも抵抗の武装蜂起が起こっているのだ。「北コーカサスにテロリズムが広がっている」という最近の言い回しには、注意が必要だ。
復讐という言葉が出てくると、かならず訳知り顔に「復讐の連鎖を断て」とか、「テロに屈してはならない」と言い出す人がいる。はっきり言って、それは間違いだ。
独立を宣言したチェチェンに対する徹底した弾圧がなければ、こうまでこじれることはなかった。暴力は円環状に続いているのではなく、始点がある。それは、1991年に、ロシア内務省軍がチェチェンに進駐したときに始まっている。最初の間違いに誰かが責任をとらなければ、抵抗も、人々の憎しみも終わらないだろう。
一方で、ロシア側が、どんな謀略を使って「テロ」をおこさせるかということも、考えてみなくてはいけない。モスクワ劇場占拠事件を挑発したのは、ロシア側が送り込んだスパイだった。
2004年に、ベスラン学校占拠人質事件の裏面についてのエレーナ・ミラシナ記者の記事が翻訳された。ぜひ読んでほしい。(大富亮)
http://d.hatena.ne.jp/chechen/20100401/1270107514
チェチェンニュースは、ロシア南部で続くチェチェン戦争に反対し、平和的解決を求める立場から発行している無料のメルマガです。ぜひ、発行継続のためのカンパをおねがいします。いくらでも結構です。
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チェチェンニュースからの連絡メール ― 2010/03/28 16:38:15
署名を送ったら、ニュース発信元からメールが来たので転載します。
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件名: Re: ●声明への賛同
日時: 2010年3月25日 14:46:36:JST
チェチェン難民のための署名にご賛同をいただき、ありがとうございます。
公開可能な署名は、こちらに列記しています。
http://d.hatena.ne.jp/chechen/20100326
現在50通を越えたところです。昨日、法務省あてに送付しましたが、もう少し増えてきたら、再び送るつもりです。ぜひ、お知り合いの方に、賛同を勧めてください。今後の状況は「チェチェンニュース」にてお知らせしていきます。
ところで、この場をお借りして、4月のチェチェン関連イベントについてお知らせします。
● 4/2 大泉学園:『アンナへの手紙』上映会
http://d.hatena.ne.jp/chechen/20100318/1268923017
2010年4月2日(金)19:00〜21:30(くらい?)開場18:30
大泉学園ゆめりあホール
一般1,000円 高校生以下500円
大富亮(チェチェンニュース)・寺中誠(アムネスティ日本)のトークもあります。
● 4/17 御茶ノ水:チェチェンの現状そして暗殺と隣り合わせのロシアのメディア ノーバヤ・ガゼータ紙記者が語るチェチェンとロシアの人権危機
http://d.hatena.ne.jp/chechen/20100324/1269405712
2010年4月17日(土)13時〜16時 (開場12時半)
明治大学駿河台キャンパスリバティタワー3階 1032教室
1,000円 (学生以下無料)
お近くの方は、ぜひご参加ください。
今後とも、よろしくお願いします。
大富亮 チェチェン連絡会議
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チェチェンニュースからの転載 もう1件 ― 2010/03/25 10:55:34
お近くにお住まいの方、ぜひお運びくださいませ。
来週金曜日のイベントです。
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Sun, 21 Mar 2010
チェチェンニュース #331(転送・転載歓迎)
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■『アンナへの手紙』上映会 in 練馬
チェチェンとロシアを巡り、静かな感動を呼ぶ映画、『アンナへの手紙』が、練馬区で再び上映されます。チェチェン音楽や、写真のパネル展示なども予定されており、練馬に「小さなチェチェン」が現れるとのことです。ぜひとも、足をお運びください。
日時 2010年4月2日(金)19:00~21:30(くらい?) 開場18:30
会場 大泉学園ゆめりあホール
http://www.neribun.or.jp/oizumi/
参加費 一般1,000円 高校生以下500円
主催 市民の声ねりま
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練馬区東大泉5-6-9 池尻成二事務所 03-5933-0108
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ドキュメンタリー映画「アンナへの手紙」
2008年 スイス ドキュメンタリー 83分
監督:エリック・バークラウト
作品提供: Refugee Film Festival (難民映画祭)
日本語字幕:日本映像翻訳アカデミー
プーチン大統領が54歳の誕生日を迎えた2006年10月7日、ロシア政府をもっとも厳しく批判し続けたジャーナリスト、アンナ・ポリトコフスカヤは、モスクワにある自宅のエレベーター内で暗殺された。娘に子どもが生まれることを喜んでいた矢先の悲劇だった。
彼女は、一党独裁に近づくロシアの各地を歩き、格差の広がる地方の人々の声を拾い集めた。そして、世界から見捨てられた、チェチェン共和国への軍事侵攻の実態を暴き、弱者に常に寄り添ってきた。
一人の女性の人生を辿りながら、ロシアの闇に切り込むドキュメンタリー。彼女の死から3年。決して忘れられてはならない人が、ここにいる。
上映後、トークイベント開催!
対談
寺中 誠(アムネスティインターナショナル日本事務局長)
大富 亮(チェチェンニュース)
●アンナ・ポリトコフスカヤとは
ロシアのジャーナリスト。1958年生まれ。1980年、国立モスクワ大学ジャーナリズム学科卒業。モスクワの新聞「ノーヴァヤガゼータ」紙評論員。1999年夏以来、チェチェンに通い、戦地に暮らす市民の声を伝えてきた。「ロシアの失われた良心」と評され、その活動に対して国際的な賞が数多く贈られている。2004年、北オセチアの学校占拠事件の際、現地に向かう機上で何者かに毒を盛られ、意識不明の重態に陥った。回復後、取材・執筆活動を再開する。
2006年10月7日、モスクワ市内の自宅アパートで凶弾に倒れた。著書に『チェチェンやめられない戦争』(NHK出版)など。
●チェチェン戦争とは
ロシア南部に位置するチェチェンは、19世紀にロシアが併合した地域で、先住民族のチェチェン人が人口のほとんどを占めている。1991年のソ連邦崩壊の際、チェチェンは独立を宣言したが、1994年、ロシア政府は武力侵攻を開始した。この戦争によって、人口100万人のうち、すでに20万人の民間人が犠牲になったと言われている。
●ロシア社会の状況
1991年にソ連邦が崩壊し、共産党による一党独裁の時代が終わり、ロシア社会は民主化に進むかに見えた。しかし、1994年の第一次チェチェン戦争を経て、軍や連邦保安局(FSB=新KGB)をはじめとする武力省庁が権力を拡大。その象徴が、1999年のプーチン大統領(FSB元長官)の就任と、第二次チェチェン戦争の泥沼だった。
現在、チェチェンでは親ロシア派のカディロフ大統領による傀儡政権が、民間人を誘拐・違法処刑するなど、チェチェン人同士が争い合うように仕向けられ、平和への見通しは立っていない。
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転送・転載・引用歓迎です。印刷物への転載の際は事前にご相談ください。
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一つ前のエントリも読んでね♪
チェチェンニュースからの転載 ― 2010/03/25 10:45:05
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Tue, 23 Mar 2010
チェチェンニュース #332(転送・転載歓迎)
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チェチェンから来た二人の難民が、不認定を通告されました。
最新ニュースを兼ねて、声明文をお送りします。
大阪入管では、医療を求める難民たちのハンガーストライキが起こりました。成田では、強制送還途中のガーナ人が、機内で入管職員ともみあう中で死亡し、東京入管では、収容人数の上限に近い700人もの外国人が収容されています。
この日本で、人権侵害が進んでいます。どうか、関心を持ってください。FAXを使った要請や、カンパにご協力をいただけるとたいへんありがたいです。よろしくお願いします。
■【声明】
チェチェン人難民認定申請者の不認定に関する抗議声明
呼びかけ:チェチェン連絡会議
法務大臣 千葉景子 殿
東京入国管理局長 殿
私たちは、1994年から今まで続いている、ロシア連邦によるチェチェン共和国に対する軍事侵攻と人権侵害に反対し、平和的解決を求める運動を続けてきた日本の市民です。1991年にロシアからの独立を宣言したチェチェンに対して、ロシアは二度にわたる大規模な軍事侵攻を行い、人口100万人のチェチェンで、20万人以上もの一般市民を殺害してきました。
3月19日、法務省・入国管理局は、チェチェンから脱出し、日本で難民認定のための申請を行った2人のチェチェン人青年に対して、同時に不認定を通知しました。彼らは2年半にも及ぶ長い審査の間、最低限の生活費にも足りない支援費で食いつなぎ、健康も悪化させながら、ひたすら日本政府に難民として認定される日を待っていました。
難民の一人、シャルハン・ガカーエフさんはチェチェンのグローズヌイに生まれ、小学校5年生程度の教育を受けただけで、独立派レジスタンスとしてロシア軍との戦闘に身を投じました。チェチェン各地での戦いを続けたあと、グローズヌイでロシア軍に拘束され、虐待を受けましたが、幸いこの時は3日間で解放されました。この時ロシア治安機関の要注意人物リストに載ってしまったため、名前を変え、ロシア連邦からカザフスタン共和国に出て、さらに遠い国への脱出の可能性を探り、ついに日本にたどり着きました。
もう一人の難民、シャムハン・ウスタルハーノフさんは、同じようにチェチェン独立派の一員として抵抗に加わり、3度にわたってロシア治安機関に逮捕・投獄されたあと、日本に逃げました。難民認定を待つ間に、ウスタルハーノフさんはある百貨店でロシア人が起こした窃盗事件に巻き込まれ、それを「幇助」したとして、逮捕されてしまいました。
本人はこの事件について、最初から「まったく身に覚えのない冤罪」だと、強く否定しています。また、取り調べにあたって、本人の言い分はきちんと通訳されていませんでした。私たちの調べでも、調書にはずさんな通訳ぶりが反映した箇所が見られます。一例を挙げれば、〈「ヒロ」という支援組織から支援を受けている〉という記述がありますが、そのような組織はもともと存在せず、これは彼が支援を受けていた外務省外郭団体の難民事業本部(RHQ)が「広尾」に所在するということを、「ヒロ」という組織があると取り違えたものであり、調書を作成するにあたり、警察・検察当局が初歩的な確認さえしていないのは明らかです。
しかもこの間、RHQとの連絡は、本人からも、またRHQ側からも取ることを許されず、孤立無援を余儀なくされました。こうした、容疑者の権利を無視した裁判の結果、二審まで続けて敗訴し、本人によれば「さらに裁判を続けるなら費用は自己負担だ」と裁判関係者に言われたのを信じてしまい、まったく金を持っていなかったため、やむをえず上告を断念したといいます。これらが人権侵害でなくて、何なのでしょうか。
そしてウスタルハーノフさんは、1年半の実刑を大阪刑務所で受け、入管に移された後、すぐに難民不認定の通知を受けとったのです。難民として、生存するための一縷の望みを日本に求めた2人の若者に対して、政府が行ったのは、このような残酷な仕打ちでした。一方、ガカーエフさんに手渡された、千葉景子法務大臣名での「通知書」には、次のようにあります。
1、あなたは、本国において、チェチェン共和国の独立派メンバーとして活動した旨申し立てていますが、仮にあなたの供述を前提としても、身柄拘束されたものの3日間で釈放され、その後出国するまでの約4年間、本国に滞在していたことなどからすれば、本国政府があなたを難民の地位に関する条約(難民条約)上の迫害対象として関心を寄せていたとは認められません。
2、あなたは、チェチェン人であること及びイスラム教徒であることを理由に迫害を受けるおそれがある旨申し立てていますが、各種関係書類などから、ロシア連邦において、これらの事情のみをもって難民条約上の迫害を受ける状況にあるとは認められません。
その他のあなたの主張等をすべて併せ考慮しても、あなたが難民条約第1条A(2)及び難民の地位に関する議定書第1条2に規定する難民に該当するとは認められません。
私たちはこのような、わずか一枚の書類をもって、チェチェンで起こっている事実を無視し、そこから逃亡してきた人を再び追い返そうとする行為に、強い憤りを覚えます。
通知書は「約4年間、本国に滞在」としていますが、そのほとんどの期間は、ロシアではなく、カザフスタンで過ごしており、「本国」という表現は明白な間違いです。そして、これまでチェチェンでは、事実として、チェチェン人であるという理由だけで人口の二割にも及ぶ人々が殺されてきたのです。また、この通知書は、彼が独立派として戦闘に加わった以上、一般市民以上に危険な立場にいることを、まったく考慮していません。
難民認定のために、ガカーエフさんは長い時間をかけて、苦しかったチェチェンでの戦いや、自分が受けた虐待を見つめ直し、関係者の前ですべてを吐露することに耐えました。その間に肺気腫にかかり、ストレスから鬱病にもなりました。それでも提出された陳述書や、チェチェンで起こっている広範な人権侵害についての提出資料(注1など)も、ここではまったく無視されているのです。
不認定通知にある「各種関係書類」とは、いったい何を指すのでしょうか。日本語で刊行されている多数のチェチェン関連書籍のうち、一冊でも参照されているのか、私たちは強い不信を感じずにはいられません(注2)。
私たちは法務省・入国管理局の決定に抗議するとともに、不認定の具体的な根拠を提示することを求めます。そして何より、彼らを難民条約に則って難民認定し、必要な庇護を行うことを、強く求めます。
チェチェン連絡会議 2010年3月23日
署名者
青山正(ピースネット・市民平和基金)
稲垣収(ジャーナリスト・翻訳家)
岩間優希(ジャーナリズム研究者)
大富亮(チェチェン連絡会議)
岡田一男(映像作家・チェチェンの子どもたち日本委員会)
姜信子(作家)
中田考(同志社大学教授)
林克明(ジャーナリスト)
村山敦子(団体非正規職員、ロシア語通訳・翻訳業)
__________________
●声明への賛同をお願いします!
▼次の部分を返信してください
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声明文についての連絡先:
〒101-0063
東京都千代田区神田淡路町1-21 静和ビル1-A
ピースネット気付 チェチェン連絡会議
clc@chechennews.org
■ファックス要請にご協力をお願いします!
法務省・入国管理局へのファックス要請シートを作りました。
下記のURLからPDFファイルをダウンロード&プリントアウトして、
2ページ目に記入されている番号に送ってください。
http://d.hatena.ne.jp/chechen/files/20100323_fax.pdf
■在日チェチェン難民支援カンパのお願い
在日チェチェン難民への、法律的支援費、生活支援費、その他の活動費として、カンパをお願いします。金額は指定しません。どうぞご協力をお願いします。
郵便振替加入者名:
チェチェン連絡会議 口座番号:00180-6-261048
(「難民支援」とご明記ください)
ゆうちょ銀行 019店
当座 0261048 チェチェンレンラクカイギ
注1:HRWリリース:
『ロシア:欧州裁判所に従い残虐行為の終焉を 北コーカサスでまん延する、人権活動家の殺害を含めた暴力の脅威』(2009.9)
チェチェンでの人権侵害に対して、欧州人権裁判所では115件に上る判決を下しており、ほぼすべてにおいて、ロシア政府に超法規的処刑、拷問、強制失踪の責任があるだけでなく、それらの犯罪の捜査もしてこなかったとしている。
http://www.hrw.org/ja/news/2009/09/28
注2:関連書籍:
『チェチェン廃墟に生きる戦争孤児たち』
オスネ・セイエルスタッド著/白水社(2009)
『チェチェンやめられない戦争』
アンナ・ポリトコフスカヤ著/NHK出版(2004)
『誓い チェチェンの戦火を生きたひとりの医師の物語』
ハッサン・バイエフ著/アスペクト(2004)
――など、チェチェン軍事侵攻と人権侵害の事実を克明に綴った書籍が日本でも多数刊行されている。
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発行部数:1431部 発行人:大富亮
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