ぱたぽんの本名 ― 2007/01/06 13:56:46
フランソワーズ文・絵 与田準一訳
岩波書店(1975年)
2006年のクリスマスに、サンタクロースから娘の枕元へ届けられた絵本。
届いたのは75年の初版本ではもちろんなく、05年の第27刷だが、素朴な絵と訳文が時代を感じさせて、なんだかとてもいい。
私も、幼い頃にこんな本を贈られたかったな、と思う。
まりーちゃんはクリスマスが楽しみで、あんなものほしい、こんなものほしいという。
でもひつじのぱたぽんは、私はどうせ羊だから何ももらえない、とすねている。
まりーちゃんは、うきうきワクワクする気持ちを抑えきれなくて、まるで、すねるぱたぽんの話を全然聞いてないみたい(このあたりがとても笑える……娘は「笑うところじゃないよ」と怒るんだけど)。
いっそうさびしくなるぱたぽん。
でも、まりーちゃんはやっぱり優しい女の子。
そしてサンタクロースもやっぱりちゃんと、見ていてくれた。
「幼児から低学年向け」の絵本だ。
――サンタさんに出した手紙、ひらがなばかりで書いてたんじゃないの?
――そんなこと!……あるかも。ははは。
――1年生だと思われているよ、きっと!
――勉強よくできる5年生だと思われてちっちゃい字ばっかりの分厚い本もらうより、ずっといいもん!
というわけで、本人大喜び。
しかも、サンタクロースは我が家の愛猫へのプレゼントも一緒に包んでくれていた。
この本とそっくりのクリスマス。
幸せいっぱいの娘と猫。
サンタクロースはちゃんと見てくれていたわけだ。
原書では「ぱたぽん」はなんて名前なんだろう、と思って調べたら……
「Patapon」だった!